さようなら。
相変わらずの自分の呆け加減にウンザリしている日々。昨日も短歌の友人から師匠の日本画の作品展を見に行ったと聞かされ、アッと思い出す。会期の始まりはちゃんとスマホの予定表に入れていたのだが、いつまで、というのを入れ忘れていて、まだ大丈夫とどっかで思ってしまった。絵を見るのも好きだが、師匠がその絵に向かっている姿を絵から想像するのが好き。失敗失敗。早速すいませんメールを入れたが、「人様にお見せするような代物ではありません。」などと謙遜のお返事を頂く。ま、そうおっしゃることでしょうが、ムムム。
そして89歳になりましたとあり、今更ながらパワフルな生き方に感嘆の思い。あと一年頑張ります、とあったが、とてもとてもそんな風には見えない。自分の10年後あのようにシャキッとしているとは到底思えないからだ。
折も折、先ほど第九のコーラスを長くやっている人から、第九の母と呼ばれた92歳の女性が亡くなられたとの知らせ。この方とは長いお付き合い。FMの番組にもよく出て頂いたし、ご自宅にお招き頂いたこともある。道端でバッタリお会いしたとき、「貴女、ミュージカルのオーディション受けてみてくれないかしら?人が集まらなくて困っているのよ。受けるだけで良いから。」と強く勧められたのがきっかけで、市政百周年記念ミュージカルなるものに出演。その時高校生だったお嬢が母親の鞄持ちでくっついてきたのがきっかけで、本人は役者の道へと進んだのだから、不思議なご縁だった。
しかも、この知らせの10日前のメールには、舞台で第九を引退される宣言をされたとのことだった。その日は色んな音楽家達と写真に収まっておられ、FBに沢山アップされていた。打ち上げに参加されたあとのもので、杖こそ手にされてはいたが、ピンクのストールを巻いて、にこやかに微笑まれるお顔は、間もなくこの世を去るという感じは全く無い。なんとあっぱれな。これまでも色んな大病や怪我をされたのは聞き知っていたが、そのたびに復活されて、香川の第九を牽引されてきた方だ。心からご冥福をお祈りしたい。
近頃、毎日の様に自分も知る人が亡くなられている。火野正平も好きな俳優だった。
だれかが言ってたなあ。自分が死んでもあちらには一杯知ってる人がいるから安心だわ。きっとあの世も楽しいわよ。
信じる人は救われる。