過去、現在、未来。
今日は昨日頂いたメンデルスゾーンのピアノ協奏曲第一番をじっくり聴いた。かなり前に放送された物だが、ピアノを弾いておられるのは昨日お訪ねした先生の若かりし頃。難曲だがキッチリ弾かれて若い情熱が感じられる。オーケストラもあの頃から優秀だったんだと感心しきり。広島交響楽団は今もって日本が誇る楽団だ。聴き始めからどんどん引きこまれて知らず知らず涙ぐんでいる自分がいた。何故だろう?その頃の先生を知るよしもないのに、指揮者を見ながら必死にピアノに指を走らせる姿が見えるようだった。曲自体の素晴らしさも勿論あるが、色んな楽器と呼吸を合わせ、何とも言えないタイミングであるときは強くあるときはピアニッシモで、ピアノ自体の音色を最大限使って素晴らしい演奏。曲終わり頃はさすがに少し疲れを感じたが、何しろ大曲だ。こんなに技術をお持ちの先生だったとは、全く知らなかった。ある人が以前このCDを貰って感動し、沢山ダビングしたのをアチコチ配られた様だが、その気持ち分かる。先生を知る人の殆どが、こんなに素晴らしい演奏家だとは知らないのでは無いか?自己アピールをする人でも無く、漠然と母上が高松に初めてピアノを普及させた人だということは知っていても、ご主人が偉い研究者だったということは知っていても、ご本人がこんなに凄い人だとは!何十年ものお付き合いの中で今更知る。高松に帰省されてからは余り機会が無かったということか。時代が時代だ。結婚されて環境が大きく変化したのだろう事は想像できる。幸運にも一度ご自宅で自分一人がある曲を聴かせて頂いたことがあったが、その時のソロはその表現力に驚き、一気にピアノが好きになったほど。力のある人だとは知っていたが、、、。
このCDを聴くとき、矢張り先生の人生が思われて、知らず知らずの涙だったのだ。
こう考える時、自分の人生はナント恵まれているのだろうと思う。人との出会いで形作られるわが人生がこんなにも輝かしいのは全く自分の力では無い。こうした素晴らしい出会いが沢山あって、絶えず何かしらの恩恵を受けているためだ。感謝しかない。
夕食時に友人が狐寿司を持ってきてくれて、こちらはもう食べ終わる頃だったのだが有り難く頂いたものを、仕事帰りのお嬢がかっさらっていき狐寿司だけにドロンと消えた。
明日はいよいよ孫べえが指揮をする日。朝の読み聞かせが終わったら飛んでいかないと間に合わない。どうかな~?間に合うかな?ジジばばが行こうと行くまいとどおってことないんだけど、なんとなく見たい。きっと駐車場は満杯だろうなあ。
彼は将来どうなっていくんだろう?楽しみではあるが、見届けられない気もする。ま、今を楽しもう。