終わった。
今日は炎天下にもかかわらず会場は満員のお客さまで埋まった。これまで長きにわたり永永と続けて来られたH女史の力は確実に次の世代へとバトンタッチされたのを感じた。女史は今日聴衆者としてこられる予定が炎天下の外出は不可とのお達しで不参加だったが、きっと喜ばれることと推察する。こういう意味のある活動は、なかなか若い人には浸透し辛い。よくぞ今回「この指たかれ」のかけ声に応じてくれたと六名の出演者に、関わった人間として感謝。あとの反省会は当然の如く盛り上がり、話題も「戦争」の話しから「国際情勢」「それぞれの役者人生」「朗読について」など多岐にわたり、中には被爆二世だという人もいて、今日のテーマが全くの絵空事ではないという話にもなった。みんな真剣に取り組んできた結果のとても良い笑顔だった。実を言うと最初はこのテーマ故に彼らが尻込みする場面もあった。曰く、「テレビで戦地の映像が流れると近頃チャンネルを変える。」とか、「そんなことに関わっていると具合が悪くなりそう。」とか、色々あった。が、リーダーの力もあって、徐々に前向きになり、今日素晴らしいパフォーマンスとなった。そして、これは次々と伝え続けるべき事だと意見が一致。一年後どうなるか分からないが、又再び出演して欲しいと心から願う。
本日参加して下さった方の中に、「普段はこういうことに気付いていても見ないようにしたり知らん顔して過ごしている人達も、何かが起こったとき何かを選択しなくてはいけないとき、自分の考えのよすがにすれば良いのよ。そのためにもこういう活動は是非続けて欲しいわ。」と言われていた。そうだと思う。考える事が大切だ。
そして一番驚いたことは、入ってこられたある男性。こっちは短歌の会員が来てくれたと思い近づくと、劇団のMさんが寄ってきて、不思議そうに我々を見る。分かってみれば彼はMさんの元担任で、同時に短歌の会員でもあった。だから以前からよくミュージカルは見ていたと言われる。現在ペンネームだからそりゃあミュージカルの時の名前と同一人物とは分からないだろう。そんなにも前から見られていたとは!世間は狭すぎる。
全体を通して音楽が多く使われていたのも良かったと思う。重たい話しの潤滑油だけでなく、聴く人のイマジネーションを利用して話しに奥行きをもたせる役目も担っていた。ピアニストYさんの亡くなる少し前に自宅で収録した音源が使われた事を知っている人は多くは無かったと思うが、思いのこもったなんとも良い音色だった。その音に呼応するようにお嬢が歌ったのはわが涙を誘った。その涙が乾かないうちに放送局の取材を受ける羽目になった。あちらはむしろそっちを狙っていたかも知れないが、自分としてはYさんの気性を知っているだけに、涙は御法度だと思いつつ、どうしても泣けてしまう。色々切り貼りしてくれるとは思うが、全部カットして欲しい。
とか色々ありながらとにもかくにも、本日も終了。テクノで帰宅したが、疲れ過ぎていて、何も出来ない。お嬢の荷物をわが車にどさっと乗せてあったが、その中にお弁当のケースがあって、流石にこれは後始末しとかないと車内が凄い事になると思い仕分けしたが、、、。
ううう。疲れ切った。