岡山パリ祭。晴天の下盛会裏に終わる。
一泊ではあったが、半分以上お仕事気分なので、疲労感が半端ない。「岡山パリ祭2023」昼夜二回出演したお嬢の付き人がそのお仕事。
友人Kと娘の三人で一台の車で一緒に出かけ同じホテルに宿泊。娘は打ち合わせに出かけこちら二人は美術館でウイリアムモリス展など見て隣のカフェでランチしていると、突然の猛烈な雨風となる。慌ててタクシーを呼んで駅前に移動。急に時間ができたのでどうしようか?というと、さすがKさんはこういうことに慣れていて、「急な時間つぶしは映画が良いのよ。」とのたまい、すぐさま只今上映中の映画を物色。すでに始まっている映画のチケットをゲットして何やらプレミアムなホールへと入る。フラットな席が全くない、すべてが階段の室内はとても広い。椅子もなかなか座り心地の良いもので、椅子に座るや否や眠気に襲われる。ところがその部屋は音響も特別らしく、ものすごい大音量。映画はハリウッド映画で渡辺謙が出ていて、最新のものだった。AIが発達しすぎて人間とややこしい関係になるという未来にあるかもしれない戦争を描いている。絶えずドーン、バーン、ガーンとうるさいのなんのって、、、でもこの音の洪水の中でさえ眠れたほど疲れていた。というわけで二割ほど見てないが内容はほぼわかったし、言いたいこともわかった。主役の子供の可愛さは本当に天使かと思うほどで、最後のシーンでは泣かされたものだ。
あんな素晴らしい空間で、もっと違う映画を見たいわねえ、と言いながら外へ。ちょうどよいくらいの時間になっていて、夕飯どこにする?と言いながら本屋さんへ。すると彼女が手招きするので、近寄ると手に持つ本にとあるお店が紹介されている。ジンギスカンの珍しいお店のようだから行ってみない?と言われ異存のあろうはずもなく20分後には暖簾をくぐっていた。まあ、そこで食べるは飲むは、女二人欠食児童のごとく食べてしゃべって、お店の若い人たちと軽口をたたいては笑い、生ビールもお代わりして、この日のエネルギー補充は満点、と相成る。
ホテルに帰ってツインの部屋でお互い自由に過ごそうと言い合って、そういった彼女は速攻ご就寝。こっちはお嬢が帰れば打ち合わせが必要で、寝るねられず、入浴したりTVを見たりぼんやり過ごす。やがて深夜に帰ってきたお嬢とピアニストとリハーサル画像を見ながら検討会議。翌日のスケジュールを決めて部屋に帰るとKさんはぐっすりお休み中。これで良い。寝てないと次の日の行動に影響が出る。
翌朝彼女は一人でお出かけ。又夜の公演でお会いしましょうと手を振る。元気だなあ~。
こちらは、今日がいよいよ本番の日。予定通りヘアーメイクをしてチェックアウトしたお嬢と入れ替わりに婿殿が車で到着。お昼を岡山で有名な「エビ飯」に連れて行ってくれる。で、少しばかり時間があるというと、高島屋でも行きましょうか?と言われそういえばKさんも行ってるはずだなあ、と思いながら車を回してもらう。で、プラプラ歩きエスカレーターで4階まで上がると、なんと目の目にKさんがいるではないか。声をかけると怪物に出会ったかのごとくびっくりされ、ひとしきり笑ってから彼女にお付き合いタイム。行きつけのお店があるというので行ってみるとやっぱり高級店。こちらには縁がないお店ったが、ぶらぶらして正札を見てはそのまま返す。セーターに数万円もねー。例え買ったとしても自分が着たらユニクロに間違われるのが落ちだろう。手が届きそうなお店もあるにはあったが、なんせ本番前だ。落ち着かないことこの上ない。彼女と分かれ、婿殿に車を回してもらいとっとと会場へ。、行けば行ったで知り合いにも会い、挨拶を交わすこととなる。丁度マルシェが開催されていて、キッシュに赤ワインをゲット。美味しく頂く。しかしフト見ると噂のうどん店が出店している。何しろ岡山では有名なお店らしく、ほぼほぼ皆さんお食べ遊ばしている。で、チョイと迷ったが、「高松から来ました~」と言わなくても良いセリフを吐いて、「わ~っ緊張します~。」なんぞと合わせて貰い、ネギたっぷりのぶっかけうどんを頂く。これが又美味しい。これなら讃岐うどんに引けを取らないんじゃない?とか思いつつ、店員さんに感想を述べて彼らのやる気に点火。楽しい笑い声に送られて会場へ。
ここから昼と夜、二回の公演を聴いたが、これはちょっと疲れ過ぎた。お嬢が出てるからやむを得ず二回入場したが、一部を除いて全部同じプログラム。ちょっと参りました、のこころ。しかし、さすがクミコさんは違った。同じ曲だったにもかかわらず全然違うニュアンスを込めて歌ったので、とても新鮮。中西圭三さんも流石の歌唱力で、二回とも聴かせた。お嬢は思った以上に入魂の歌いっぷりで会場を沸かせた。夜の部では旧知のMご夫妻が来られていて、旦那様はグッドタイミングで、「ブラービー」「トレビアーン」と叫んでくれて大いに盛り上がった。奥様曰く、「本当に感動しないと言いませんから。」フフフ。こちらで有名なあのお方とはどうやら違うらしい。Kさんは殊の外クミコさんに感激。どうやったら一緒に写真に写ってもらえるかしら?というので、そりゃあCD買ってサイン頼めば出来るんじゃないですか?とアドバイスして、実際その通りやって大正解。クミコさんはとってもフレンドリーな人で、ずっと笑顔で対応してくれる。が、実際はもの凄くスリムで驚いた。お嬢はクミコさんに、「必ずどこかで会えるわね。」と言われ力を得たようだった。いよいよデビューってことだ。これから本格的にこの世界に泳ぎだして行くんだろう。
そんなこんなでなんとか無事終わり、そこからは婿殿の運転でKさん孫べえの4人で帰路につく。すいすい帰り、1時間ほどで高松入り。案外近いのだ。道中「私、ホントにシャンソンが好きになったわ。」と言うKさんとお喋りに花が咲き、時折婿殿が入ってくれたりと退屈せずに帰れた。もちろん孫べえは爆睡。母親のステージをどう見たのか?口数の少ない世代で、よく分からないが熱心に見ていたし、最後までちゃんと席に座っていたのは感心。案外好きなのかも。
それにしてもお嬢の職場の人が大挙してやってきたのは有り難い事。こういう応援団がいてくれてこそのことだ。ステージ衣装までみんながああでもないこうでもないとやってくれたらしい。
全ては出会いだ。