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2023年9月12日 (火)

夫と映画、何年ぶり?

今日は珍しく夫が映画に行こうと言う。「こんにちは、母さん」というタイトル。そういう映画が上映されているのは知っていたが、誘われなかったらまず行かなかっただろうと思う。この所の夫の不調から、これは非常に珍しいことで、断るにはしのびないと直ぐに行くことに決めた。色んなことに関心が薄くなってきて、以前のようにアチコチと進んで出かけなくなっている夫。何故?とも聞かず出かける事に。でもって、その前にどっかでランチでも、と誘っても嫌がらずに付いてくる。いつもなら、うどんにしよう、とか、余り食べられないから家で食べて行こうとか言うのだが、ホントに今日は珍しい。

で、友人と行ったことのあるカフェに行くと丁度席が空いていて緑の見える席に陣取る。L字に隔離された空間で、周辺を気にすることなくゆっくりと食べられた。が、ほぼほぼ会話が無い。他の席の人達は友人同士か、談笑している気配。ま、こんなもんでしょ!

で、映画は、思いのほかグーであった。予め席をネットで予約していて、私は最後部の真ん中。夫は前から4段目。音声が聞き取りにくいとおっしゃるので。で、我々を入れて12名の観客。もういつからかこれが普通になってきてる。だからという訳でもないが、ゆったりと映画を楽しんだ。というのも山田洋次監督の全く難しくない映画だし、主演が大泉洋で、彼の顔は見てるだけで心が和む。わが家でTVを見る感覚で最後まで眠ること無く楽しめた。

吉永小百合が彼の母親役で、意外にも熟年の恋を扱っていた。いかにも実直そうな母親像を演じ、そういう母をこそ求める普通の息子。が、その娘は現代っ子でお婆ちゃんの新しい恋を諸手を挙げて応援するというもの。そのお相手が寺尾聰だったが、もの凄く老けていてビックリ。吉永は実年齢78歳の筈だから、かれは年下じゃないの?でも見た感じは逆。わざとそうしていたのかも。丁度自分たちのお年頃のお話で、想うところはあった。わが友人で、70代で再婚する人もいるし、先日来別の友人からも老いらくの恋バナを複数聞いた。人間が長生きになって、昔の様には枯れていかないのかも。少なくとも心だけは若い頃と変わらない部分が多いのかも知れない。

映像のカットが所々小津安二郎の映画を想起させておや?と想った。意識してたのか?東京の下町にありがちの風情を上手く表現していて、どこを見ても安らぐ。夫などは、終わって直ぐから、「良かった」を連発。今もお休みと言いながらやっぱり今日は良かったね、と言う。まあ、ほのぼの~ではあった。

普通ならこうして映画を見ただけで疲れ切って何も出来ない人の筈が、夜は会議があるとかで早めにご飯と言い、6時には出て行った。ご帰還は9時だから、今日は良く動いたが、いつもの「しんどい」は殆ど聞こえてこなかった。矢張りこうして何かするのが体にも良いことなんだろう。

昨日は娘に、今日は夫にお付き合い。今度は一人で何かするかな?

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