映画、音楽、絵画、な日々。
先日アンソニーホプキンス主演の映画、「ファーザー」を相も変わらずAmazonで見た。このiPadで映画を見るというのも、集中力を高める効果があるのかもしれない。友人Kはソレイユで見たと言うが、感動するところまで行かなかったというので、再度此方の見た感想をあれこれ喋っていると、今度は自宅でAmazonでみてみると言ってきた。我々はオペラが好きで、この映画のように挿入曲にオペラが使われていると、それだけで感動してしまうのだが。。。
特に今回の挿入曲はビゼーの「真珠採り」から「耳に残るは君の歌声」や、ベッリーニのノルマから「カスタ・ディーヴァ」があり、特に好きな曲だったのもあり、映画の中に埋没した感がある。
ストーリーは簡単。父親が加齢と共に記憶が曖昧になり、日常生活が怪しくなってくる。しばらくは自宅から娘夫婦の住まいへと移り暮らすものの、認知症が段々エスカレートしていき、ついには互いに納得はしないまま施設での暮らしになる。というもの。
映画は殆ど全てのシーンが父親の「脳内」の情景で進められる。見ている内に観客は混乱してくる。事象が行きつ戻りつするし、出演者が次々と変化して、おしまいには娘と他人が混同して出てくる。出来事も同じ事の繰り返しだったり、随分昔の事だったりと目まぐるしい。父親にはプライドがあり、人の世話にはなりたくないと思っては居ても、妥協して行かざるを得ない。この映画の作り方は凄い。こんなのは見たことが無い。そして、父親と娘のそれぞれの心情が、見事にオペラアリアで表現されている。おそらくは多くの人が自分の事として見たのでは無いか。自分の事を言えば、当然自分もこうなるかも知れないという思いで見たし、娘の立場で見る人も多くの事を考えさせられただろう。
今日は午後ピアノとマンドリンのコンサートに出かけた。二人とも親しい間柄で身内びいきでなく、とても素晴らしいコンサートだった。サロンコンサートで、40名足らずの観客を前に適度の緊張感はあるものの、リラックス感もあるというものだった。こういう演奏会が沢山あるといいなあ。周辺の壁には絵画が展示され、アートと音楽のコラボ。
実は昨夜飲み放題付きのフルコースで、生ビール2杯日本酒一合飲んで二日酔い気味。今日は朝ご飯も食べず、昼ご飯もほんの少しで済ませていたが、全く空腹を感じない。結果この音楽で体が蘇った感がある。
身近に音楽がある幸せ。。。北のミサイルが間違って落ちてきませんように。。。む。
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