女、女、おんな。
どこぞの偉いさんが、「女性が多いと話が長く会議が長引く」と言ってヒンシュクを買った事件があったが、本日の会議は十数名の内一人を除いて全て女性。年齢は一番若い人で50前後。私より高齢の方も居たようだった。それぞれが発言し、議題を粛々と進めるが、一人が長くて困ると言うこともなく皆さん全体を眺める能力の持ち主。矢張り、あの問題発言は偏見だったと今更ながら思う。
本日は香川市民劇場の事務局でのサークル会議の日であった。五百人以上の会員をこうして少しずつ集めて、全員の声が反映されるように運営していくわけだが、これはかなり大変な作業でもある。事務局を引っ張っているのは、まだ若い女性で、彼女の父上が長くやっていた事をしっかり受け継いでやっている。その若すぎる父上の死を乗り越えて、すっかりそこに居場所を確立しているのは素晴らしい。香川に演劇の文化を絶やさないという取り組みを長くやってきたY氏。氷河期とも言われる会員が極端に減った時期も知っているが、一時期は4千人近くに増えたこともあった。それは時代の流れに翻弄されているとも言えるが、忍耐強くポリシーを守り続けた一人の男性の夢の道程でもあった。どんなときも柔和な笑みを絶やさず、人々に寄り添っていた。彼の死を悼む多くの舞台人が全国から駆けつけ偲ぶ会に参列したのはまだ記憶に新しい。これからは、新しいやり方も取り入れつつ若い力で継続していくことだろう。ほんの僅かな力だが、自分自身もこうして関わらせてもらえることを喜びたい。
次回の演目は、イプセン「人形の家」主役は有名な土井裕子で、今回は音楽劇だというから期待も膨らむ。女性の生き方を描いた普遍的なテーマ。さて、どのように料理されているのだろう?楽しみなこと。
マイブームの読書の秋は継続中。「ジヴェルニーの食卓」はアート好きには特に面白い作品だった。一枚の絵を見ての想像力は流石の作家の目。時代背景の研究もしっかりされていて面白かった。
家事をしながらの読書はもっぱらオーディブル。こちらは気楽に聞ける娯楽物。推理小説やらミステリーものが面白い。でも矢張り紙の本には叶わないなあ。一行を何度も繰り返し読むという作業が出来ない録音は、なんとなくフラストレーションが溜まる。が、そのままスルーして先を聞くので、浅い理解になっていると思う。作者に悪いなあ、と思ったりして。
でも、生活の中にこうして文学や音楽や演劇があるということはナント有り難い事だろうと思う。
おっと、明日は早朝に上京する娘を空港まで送るお仕事があった。もう寝ないと。フランス大使館主催のコンクールに入賞して本戦に出るわけだが、本人は参加することに意義があるとかで、久しぶりに東京を堪能してくるというのが目的らしい。ま、それも良いでしょう。そこでの成績は全く気にしてないらしい。やれやれ。