シャンソン。そしてオペラ。
土曜の夜と日曜のお昼、娘のシャンソンコンクールを開催。ピアニストも歌い手も最後は練習飽きたというほど練習を重ねて本番を迎えた。こっちももう早く終わって欲しいと願うようになったが、遂に本番を迎え終わってみると、あれはもっとこうすれば良かったとか、色々反省点が出てくる。そりゃあ当たり前の話。どんなものをやっても完璧はあり得ない。
ただ、沢山練習してきて、矢張り集中力が最も充実したのは本番だ。本番でしか出せない雰囲気や味がある。そして、お客様と一緒に醸し出す空気感も。残念なのはマスクだ。通常だと、お客様のため息や感動の囁きやざわめきも演奏家に伝わり、それが一層曲に深みを与える。簡単に言えば盛り上がる。それが、一切無く、演奏する側は孤独に歌わなくてはならない。今回の演目はそれを考えて選曲したところもある。
そして、終演後に多くの人から沢山の賛辞を頂き、次回も是非声をかけて欲しいと言われる。全力投球した娘は、直後は「当分無理です。」とか言ってたが、さっき晩ご飯を食べて帰り、次回のチラシの写真はこれかな?とか送ってくる。フフフ。一晩寝たら回復したか。
演奏中のトークでも本人が喋っていたが、兎に角基本的な体力が無い人で、案の定終演直後から様子がおかしい。なんとなく変だなあと思っていたら、帰宅後SOSの電話が孫べえから入る。「みっちゃん、お母さんが動けないらしいから一緒に温泉に行ってご飯とお風呂よろしくだって。お母さんはマッサージしたいらしいよ。」多分そんなことだろうと想像していたから、「ハイハイ。すぐいきます。」となる。ところが、着いてみると孫べえ一人がのっそり出てくる。どうやら母親はホントに動けないらしい。「寝かせとこ」と二人で出発。孫べえは連休の最中なにも良いことがなかったので、夜遊び気分で喜んで付いてくる。こっちも足がむくんでたから、炭酸風呂にゆっくり浸かりたい気分だった。しか~し。着いてみると駐車場が満杯。ぐるぐる回ってどうにか止めて、今度はレストランが20人待ちくらい。でも先にお風呂よりおなかが空いてるから先食事が良いと言うので、仕方なく待つことに。40分待ちで、着席したら孫べえのお目当ての刺し盛り5人前が売り切れ~。(良かった)結局梅茶漬けなんぞという渋いのとか卵焼きとか手羽先とかで(本人曰く)ガマン。こっちは梅干しうどんだっちゅう~の。もうこの辺りからこっちも疲労感が半端ない。その後深夜11時過ぎまでそこに滞在してまだ夜更かししたいという孫べえを連れ帰る。途中コンビニでゼリーが欲しいという娘にそれを買い、翌朝の孫べえのご飯を買い、まあコンビニ様々だ。と思ったら、「ねえねえ。一回だけ、良いでしょ!?」とひつっこく寄ってくるからめんどくさくなって、「もう~良いわよ。」とくじ引きを許可。案の定外れだのに。けっ!なんて甘々。マンションに送り届けて速攻帰宅。倒れ込むようにベッドイン。
今朝は意外とすんなり起きられたのは温泉のお陰か。はたまた本当に来るのは明日なのか?
今日は午後からのオペラのガラコンサートに行ってきた。これまでの自粛生活に飽き飽きした人達が沢山集まっていた。きっとこれからはこういいう風景が度々見られるようになるんだろうと思う。こうでなくっちゃ。感染の事ばかり考えて、文化果つる国になっても仕方が無い。
このコンサートはサプライズで締められた。この日の音楽監督でもありテノール歌手でもあるT氏が本日のゲスト歌手I女史と結婚されたという発表があった。おそらくT氏は還暦過ぎて数年?奥様になられる方もそれ程お年が離れて居るようには見えない。舞台も客席も一気にお祝いモードとなりいきなり結婚行進曲の合唱まで。途中で肩を抱き寄せる仕草も板に付いたT氏と、幾らかの恥じらいを見せる奥様の初々しさは客席全員の大きな拍手の中で自然すぎるほど自然だった。良いじゃない?熟年結婚。ワンダフル。お幸せに~。
今日の案内をくれたM嬢は珍しい声域でアルト。かねてから彼女の成長ぶりを楽しみにしてきたが、今日も素晴らしい声でずっと聴いていたいと思わせるほどだった。
みんなそれぞれの道で、色んな花を咲かせているなあ。