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2022年9月 7日 (水)

観劇の日。

「アルジャーノンに花束を」という題名のSFの劇場化。SFといっても、とてもヒューマンなドラマで、在りそうで怖い、というお話でもある。科学の発達を求める余り人間がモルモット化されてしまう。大筋はそうだが、一番は発達障害を持つ人間が社会で居場所を見付けることの重要性を描いている。人の価値は、決して知能ではないというハッキリしたメッセージ。

このお芝居でもっとも重要なのは、主役のチャーリーが最初は家族からも疎まれる知的障者だが、ある実験によって天才の領域にまで知能が発達するという、この過程を演じ分ける技術だったろう。今日のそれを演じた若者は素晴らしかった。まるで別人の様に演じ分けたその技術に、手が痛くなるほど拍手を送ったものだ。

そして全体のテンポの良さで、息もつかせずぐいぐい引っ張っていくのも流石の劇団「昴」だった。久しぶりに良い作品に出逢えて大満足。ほぼ満席のレクザムホール。みんなの拍手も同感の拍手だった。

やっぱりお芝居は良いなあ~。

 

昨日は、我が家の古いピアノの調律だった。いつものことだが、この調律師は本当に丁寧。4時間近くやってくれたものだ。そして彼と話したのだが、ピアノは壊れることが珍しい楽器で、だから売れないので大変です。とのこと。確かに。わが家に来て40年以上経つ。そしてこの技術者もバブル期と違いなり手が少ないという。コロナもあり、現状とにかく大変だと愚痴を言い合ったものだ。

 

朝ドラが面白くない、とメル友から言ってくる。確かに。自分的にも同じ思い。一つには主役の演技がイマイチなのと、ストーリーにパッションが感じられない。視聴者はしょっちゅう肩透かしをくって、「なんだか、もっと盛り上がりたかったなあ」とがっかりするエピソードの連続。

「夜ドラ」というのがあり、最近そちらの方が面白いと思う。内容に社会批判の様なものを織り込んでいるのもあるだろう。女が一人娘を育てながらコロナ禍で、水商売から宅配便に転職して必死に生きている、、、というものだ。本気な気配が全然違う。

 

といいつつ、明日も朝ドラ見るんだろうなあ。先日の短歌歌会で、「あきさみよー」が問題になった。連ドラを見ている人と見てない人の間で温度差がありすぎ解釈が分かれるのは、よろしくない、という結論になった。しかし、個人的には2~3割くらいは肯定的。日本中に「方言」はいっぱいある。方言にはそのものを言い表すのに、これ以上はないくらいの表現力がある場合が多い。讃岐にも沢山ある。が、讃岐弁と沖縄弁では、何かが違う。同じ知らない言葉でも、沖縄弁と聞けば、その言葉の背景に思いが行く。独特の味があるというか、知らなければネットなどで調べても良い様な気がしている。他の言葉でも調べることは多々あるから、調べなければいけないような言葉は駄目、とも言いがたい。様な気がしている。歌会ではリモートのせいもあり、言えずに終わったが。。。

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