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2022年9月 5日 (月)

芸術の秋。

昨日は歌会で一時集中し、「言葉」という人間が生み出したものに取り組んで、いささか勉強もさせて貰った。

今日はヴァイオリンの演奏会のため、はるばる志度まで出かけた。これは結論から言うと、行かなかった人、もしくは行けなかった人は全てお気の毒、という他ない。これほどの凄い演奏会がったたの2千円で聴けるなんて信じられない。このホールは時々こうした補助をして高度な演奏会をやっているのは知っていたが、その中でも今日は珠玉だったのではないか?ナントいってもストラディヴァリウスの音色がこれまで聴いたことがないくらい美しく、N響の首席奏者だったN氏の技術がさすがの素晴らしさだった。テレビでは何度も聴いたことがあったが、矢張り生が一番。ヴィヴァルディの「四季」でN氏がソロを弾いたとき、いきなりその音色が胸の奥深くまで侵入して、得も言われぬ境地になり知らず知らず涙が流れた。そして、周囲を固めるチェンバロ以外10人のヴァイオリニスト達弦の音色が息の合った演奏を繰り広げた。矢張り弦は良い。

ちぇちの楽団で第一ヴァイオリンを弾いてくれたN女史のお嬢さんが本日の二人目のゲスト。お母さんによく似たすらりとした美人で、登場と同時に舞台がぱ~っと明るくなる。見る度に堂々とした演奏ぶりで成長がうかがえる。N氏と互いにアイコンタクトを交わしながら笑顔も交えての演奏は真剣な中にも余裕があり、瞬間あのホールが東京上野のホールかと思うくらい質の高いものだった。

実はホールに入ったとき全く席がなく、それというのも一席ずつ開けていたからだったが、松葉杖をつきながらあがったり降りたりと席探しが大変だった。何故か会場係という人が居ないため、最後にアナウンスが、「お客様が多くなりましたので、ご家族やグループの方はお席をおつめ下さい。」というまでウロウロ。その後も一向に係の人がいない為、最前列、ここも座れないようにしていた紙を全部外して、ようやく端っこに陣取ることが出来たという次第。席に着いた途端ドッと疲れた。予想外に客が入ったということらしかったが、ちょっとこれには参った。このご時世。なかなか大変だ。

ま、自分が悪いというのもある。実はそれほど人が多いと思っていなかったのもあり、開場ギリギリで入場し、ゆっくりトイレにも行ってから室内に入ったから、要領が分かっている人に後れを取ったというわけだ。以前と違って、何をするのも遅々としている自分を分かっていなかったお粗末ではあった。ち~ん。

 

 

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