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2018年9月11日 (火)

爽やかな秋風が吹くというのに、、、。

毎日毎日自分にとっての事件が起こる。多分そのせいで、昨日何をしたか?今日は何日でどんな予定があったか?がオボロで怪しくなって来ている。

昨日はちぇ練だったが、その前にお兄さんの葬儀の為、県外の友人が来ていて、急遽サンポートでランチとなった。10時に待ち合わせて14時まで。まあ、喋りに喋り、、、、これを喋り倒した、と言うんだろうが、ホント、喋り疲れた。何年もあってないと溜まりに溜まったお互いの近況があるわけだ。もっぱら家族のことが話題だが、そういうのを話していると、つくずくお互い年取ったねえということになる。
余りに疲れて、仮眠してからちぇち練へと出かける。この日もピアニストのお陰で、トップが誰も来ない状況でもなんとかなったが、、、。これ又ダブルパンチでのお疲れ~。
そして今日は、ある人のお見舞いに出かけた。といっても、総合老人施設、というネーミングの重度の介護が必要な人の施設だ。
そこに入って居るから、是非訪ねてあげて、と頼まれたのが葬儀の日。勿論すぐにも行こうとは思ったが、毎日毎日色々あって今日になってしまった。
比較的新しいその施設は、しかし矢張り重度の人のそれであることが、大声で叫ぶ人の声などですぐ分かった。廊下を案内されながら、ここが、介護4か5の人の施設だと説明を受けながら、知人のSさんはどういう状態なのか?全く予備知識なく出かけたので、顔を見るまで不安だった。
丁度良かったのか悪かったのか、今日はいつもより早い時間の夕飯時だった。遠くからこちらを見つめて、ぼんやりと分かるといった風情でにっこりされるが、こちらが手を取って名乗るまでハッキリとは分からなかったようだ。
しかし、予想以上に喜んでくれて、車椅子でご飯を食べながら色々話しが出来た。声はかなり小さいが、聞き取れないほどではない。何度か救急車のお世話になったらしく、手術後にここに入所しているようだ。
見れば、おかずは全て離乳食のように小さく砕かれていて、スプーンで食べる状態。しかしまだ自分で食べられるし、「おかしいでしょう?美味しいのよ、これが。」と言われる。食欲があるということは、まだ生きる希望を持っているということ。なんだかホッとした。
そのまま食事と薬を飲んで、自室へと案内される。
全く何も無いことに、まず驚いた。部屋に不似合いなテレビはご自宅から運んでくれたようだが、余りに大きくて、狭い部屋では見るのが困難だという。
後は小さな整理ダンスが一つ。ベッドと車椅子以外に、ほぼ何も無い。
殆どのことを他人の手を借りているのだが、細かく聞くと、矢張り肉親が居ないということが如何に辛いことか、実感した。かゆいところに手が届く、どころか、かゆいという訴えさえ、なかなか聞いて貰えないそうだ。そういえば、職員はみんな若い人。訓練は受けているんだろうが、、、、、そして、若いエネルギーもあるし、頼りにはなるんだろうが、、、、。母のことを考えても、心のケアが大切なんだが、と思ってしまう、、、。
「又すぐ来ますね。」と何度も別れを言いながら部屋をあとにしたが、その途端、「痛い~~~~!」という絶叫が他の部屋から聞こえてくる。この声で最初は全く眠れなかったが、今は平気になった、という。
長く独り暮らしをしてこられて、でもピアノを教えた時期もあり、明るくモダンな人だった。FMにも何度も出演して頂いたことがある。
外はもうあちこちに灯りがつき、黄昏れていた。
きっと又すぐ行こうと心に誓い、車を回す。「駄菓子」と「カーディガン」と「クレンジングペーパー」を約束したもんねえ。忘れないうちだ。。。。。

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