迷いのない人生。もある。
今日は殊の外忙しい一日となった。
朝は本業を済ませてからK画伯ご夫妻を坂出のコンサート会場まで送迎。いざ帰ろうとしたらメンバーから呼び出しがかかる。明日までに提出しなくてはならない書類の完成のためだ。で、坂出から垂水、そこから西宝町へと車を回す。海岸沿いのこの道は時間があればゆっくり通りたい道だが、今日はそれどころではない。
喫茶店でひとまず話しを済ませて、夜に本当に完成させる為に我が家に来るというM嬢。いやあ、ご苦労様な事だった。一応全て終わって、帰って行ったが、つくずく若い人の柔軟な考え方に舌を巻いた。自分だって、かつてはそうだった筈だけど、いつの間にか頭が固くなってしまっている。ホントにバトンタッチの時が来たのだ。暮れのオペラはようやく楽しみなことになって来た。
演奏会は16回目をこともなげに敢行したT女史のリサイタルだった。この方とのお付きあいも長くなった。いつだったか、初めてレッスンを受けに上京したとき一目惚れして以来だ。30年近く前だと思う。自称「タイフ~ン」と言うだけあって、回りを巻き込むことに於いてはメガトン級だ。それを16年も続けられているというのは、衰えを知らないという点で猛女と言えるだろう。どこがと言って、何もかも、誰が何と言おうと、全て自分のやり方を貫くという点だ。その点で一切ぶれがないというのは見事と言うほか無い。
「椿姫」は勿論、「千の風」新バージョンは、美しい声と歌唱力で泣けた。
歌は良い。「死」をかくも美しく表現出来る。