演奏会の日。
久しぶりに本格的なオペラの演奏会に出かけた。もとちぇちのメンバーも出るというのもあったが、矢張り自分も歌う前で、モチベーションを上げたいという思いもあった。
期待に違わず、充実した楽しい演奏会だった。今日はただのアリアや重唱のオンパレードではなく、ハッキリとオペラの一シーンを歌う事で、アリアなどがどういう意味合いを持ち、どんな場面で歌われているのかをキッチリ表現していた。全編これという演奏会は珍しい。全曲をイタリア人のピアニストが弾いた所をみると、この人の意見も入っていたのか?このピアニストは素晴らしい演奏家だった。ただ、上手い人というのを超えていた。テクニックは勿論すごいが、歌い手を促す弾き方や時には控えめに時には煽って、歌い手にしっかり寄り添っていた。オペラの伴奏はこの人にとってご飯を食べる位の普通の事みたいだった。
男装の麗人をやったM嬢はアルトにもかかわらず高い音域を十二分に響かせて圧巻だった。非常に成長したことを感じたし、今後にも期待したいところだ。アルトは貴重だし、既に広島などでも歌っているようだから、今後もどんどん上達し続けることだろう。昔、一緒に舞台を創っていた仲間時代があり、矢張りこういう人が出て来たのは嬉しい。
本物の男性の中に凄い人が居た。一人はバスで、京都の大学院に在籍中とあったが、これ又貴重なバスだ。しっかりした発声と姿勢で迫力があった。もう一人は何故か時々香川で声を聴くことがあるが、現在九州で活躍中らしいテノールだ。このお二人はオペラ歌手の魅力をたっぷり表現してくれて、久々に良い歌を聴いたという思いで拍手の手に力が入った。
地元の歌い手達も大いに頑張っていたし、歌う人間として、とても参考になったステージだった。ちぇちからお手伝いに3人が活躍してたのも嬉しい。こうして各団体が協力し合うべきだと思うから。
にしても集客がサッパリだったのはとても残念だった。3,000円、高いのか。まあ、安くはない。しかも連休中日だ。高松は、これだから怖い。採算が合ったのかどうか?他人事ながら気になる。
先日もある音楽家とFMで話したことだが、何とかホールに足を運んでくれる人を増やしたいとつくづく思う。このFMもそうした重いから頑張って続けて居るが、、、、段々大変になって来ている。ちぇちの活動も、勿論その思想が核になっている。お陰で今までは何とか満員に出来てきたが、さて、今年はどうなるか?
演奏会に行けた事で少し元気が出て、今日は近くの温泉に行った。そこで面白い光景を見た。
湯殿に浸かっていると目の前をお婆ちゃんと孫が通りかかる。お婆ちゃんが、「走らないで、気を付けてよっ!」と言った途端2、3歳とおぼしき男の子はものの見事にすってんころりん後ろへ転倒。それを目にしたそのお婆ちゃん。メチャクチャ怒った。その子供の片方の手を引っ張って起こしつつ、背中をバチッバチッと何度もたたき、だから言っただろう!?と激しく叱咤。後頭部をしたたか打ってる筈のその男の子は、痛いのも忘れて凄いお婆ちゃんの罵声に圧倒されて、手で頭を押さえながら小さい声で、「うん」と答えるのが精一杯。で、ちょいと離れたところから母親が声を掛けた。どうしたの?転んだの?大丈夫?という声に遂にその子はわんわん泣き始めた。思わずこっちは笑ってしまったが、向かい側の湯殿の女性は終始苦虫状態。一体何がそういう顔にしているのか?こっちは笑い、その人は苦虫。お婆ちゃんは色んな感情で焦った顔。。。。これは面白い。役者が揃った。
こういうお婆ちゃん、昔は沢山いたよねえ。今はこれほど自信のあるお婆ちゃんは珍しくなってしまった。
何時もなら夜10時過ぎに子供は居ないが連休中のせいだろう。県外から子供を連れて帰省か?ケッコウ子供連れが居たなあ。
さあ、明日はお歌の練習だ。
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