愉快な一日。
咳の状態は芳しくないまま坂出までコンサートに出かける。行きは屋島からやって来た友人Kと電車で最寄り駅に着いたOさんの二人を乗せ、帰りは短歌のT先生も加わり、我が家を起点に愉快なドライブとなる。この行き帰りの会話がとにかく面白い。こちらは運転している身ゆえ、余り積極的に発言する訳にもいかないが、(あれで?という声が聞こえる。)女三人寄ればってなもんだ。
コンサートは、今年15回目を迎えるという坂出出身のソプラノ歌手小濱妙美さんのものだった。今年の彼女の声はいわゆる美声だったし、年齢不詳の迫力だった。教え子達を舞台に上げて、お手本を見せているという思いもあるのか、、、、学生さんが歌うときや、退場するときの優しく見守る目は、母親のそれそのものだった。ご自分は独身を通し子育ての経験は無くても、こうして毎年大勢の学生を育てている。このことはフツウの母親と代わらないと言えるかも知れない。
一部は夏の疲れからほぼ夢うつつ状態。というのも日本の童謡をアレンジしたモノが殆どなので、ある意味子守唄の役目を担ってくれた。。。。って、私だけ?
その点二部のオペラは目がさめた。「ノルマ」=難曲である。有名なのはカスタディーバくらいなもんで、原語でもあり、本来ならこちらが眠いのが通常だろう。現に帰りの車でそういう発言をした人もいたくらいだ。が、自分自身は矢張り感情表現などの面白さのあるオペラの方が楽しかった。確かこのオペラはずっと以前、小濱女史に出演交渉があったのが本番1週間前と聞いたように思う。多くのソプラノ歌手が発声上かなりのテクニックを要求されるこの役に尻込みしたなかで、受けて立ち立派に舞台を勤め上げたというから凄い人だ。なんせ原語だ。しかもオペラは相手があり、芝居の動きも覚えなくてはならない。突っ立ってオーケストラで歌うだけでも相当なものだろうに、なんという才能!
今日のこのオペラの中で特筆すべきはアダルジーザ役の学生の歌唱力だろう。昨年も聴いた覚えがあるが、今年は一段と成長して、先生のご指導よろしきを得た素晴らしい演技力にも拍手。車中でも話題になったが、このままいけばこの人はいずれ名を成す程の歌い手になるかも知れない。
この二人の女性の重唱の大事な場面で咳が止まらなくなり、横から飴が何度か廻ってくるというお粗末。歌の邪魔をしたのはわたしです。ハイ。(ぺこり)
帰りの車は演奏会が3時間の長丁場だったせいもあり、皆さんお疲れ故の饒舌で、まあ舞台のあれこれ、言いたい邦題。良いこともそうでもないことも倍倍だ!しかし、これも又演奏会後の楽しみの一つでもある。言う側は気楽なもんだ。言われる側にまだまだならなくてはならないアチクシとしては、何もかも、「お勉強になります。」ってところ。
それにしても「寒かった!」持参したショールが余り意味を成さないほどに会場が冷え切っていた。あれは何とかして欲しい。
帰宅すると別の演奏会に代わりに行って貰ったメンバーから、「もの凄く良かったです!」と感激のメールが入ってくる。うう~ん、こちらも行きたかったなあ~~。こちらは歌、ヴァイオリン、マンドリンなどのものだった。残念。
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