刺激のお話。
今日はめまぐるしい一日だった。仕事と、公演関連の事で走り回った。とどのつまりは夜8時になって男二人の衣装ヘアーを専門家と打ち合わせるという作業が最後のお仕事となった。動けばそれだけ、物事が進んでは行くが、結構なエネルギーの消耗だ。ホントは、帰りにどっかのお風呂に行って心身共に休めてから帰宅しようと思って出かけたが、その元気が湧かないまま帰宅した。従って、これから自宅のお風呂に入って今日中には寝るという算段。さて、上手く行くだろうか。
昼間、とある元大学教師と久しぶりにお目に掛かりランチタイムを過した。チケットを買って下さるということだったが、今年初めにご主人を亡くされたと聞いていて、もしや凄く落ち込んでおられるかとビクビクものだった。が意外にもお元気そうで、お肌もテリテリ、むしろ以前よりも若々しくなられていて一安心。そう口にすると、「あら、主人のストレスが無くなったからかしら?」といたずらっぽく笑われる。しかし、このご夫婦はとても仲の良いご夫婦だったことを知っている。お二人で海外旅行にも行かれたり、本当に気の合うご夫婦だったのだ。
色々お話を聞いていると、最高の別れ方だったことが分かる。ご主人は癌の宣告を受けても酒、煙草を止めることもなく、「選択するのは自分だ。」と自分は迷惑かけるようなことはなく、とっととあの世に逝くから大丈夫と口癖のようにいってらしたそうな。そしてホントかしら?と思っていた奥さんに全く苦労をかけることなく、それこそとっととこの世を去ったという。ご子息の顔を見てにっこり笑って、それっきり目覚めることが無かったのだそうだ。
一人になった母親に、関東在住のご子息はこっちに来るか?と聞いたそうな。それをキッパリと断ったと朗らかに笑う。老後は老人向けマンションに移り住んで、一人で生きると決めてあるとか。あくまで子供の人生と自分は関係ないという思いらしい。聞けば一人息子にもかかわらず、放任主義を通して、結婚して家庭を持っているこんにちまで自由にやらせていたそうな。この親子の関係性にも舌を巻くエピソードが。
そしてご自分の人生の最終頁までを、しっかりと描けているこの方に、わたしは内心お見事!と感嘆していたのだった。なによりも、今もって素晴らしい向学心に燃えていることにも驚きだ。イギリスにたびたび行かれて、まだまだこれからも勉強に行かれるとか。宗教や国家の成り立ちに関する研究書を現在読み解いているようだが、その内容の一端を教えて貰い大いに刺激を受けた。年齢じゃない、なあ~。
本日のカンフル剤としての貴重な時間はこうして2時間ほどで終わったが、こうした刺激が自分自身を奮い立たせていることを大いに感じる。
他からの刺激は、ホントに必要だ。
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