ある演奏会。
昨日のピアノコンサートは色んな意味で行って良かった演奏会だった。勿論主役のSさんは頑張ったし、彼女のレベルを下げないクオリティの高いものを提供しようという姿勢には今回も感服した。さぞや舞台裏というか、生活の中のあれこれをこなしながら、そこまで持って行くのは言葉に尽くせない大変さがあったことと推察している。そして気持ちの通った友人演奏家を招いての心温まるジョイントの演奏も予想を越えるものだった。沢山の拍手と歓声は決してお世辞でもなんでもなく、人々の感動がそのままに表現されたものだと思う。
間もなく大台になろうとしている彼女を、突き動かしている情熱は一体何だろう?と、アチクシより10歳もお若い彼女に対してそう思うこと自体、自分の中に、年齢、加齢というものに対する偏見があるのかも知れない。しかし、回りを見渡してみても、そうそうざらにいるタイプの人ではない。公演を前にしてよれよれの彼女を訪問した折、正直大丈夫だろうか?と心配した程の状態だった。思わず,「いざとなったら、もう止めます、があっても良いんじゃないですか?」と開き直ることを勧めた私の助言が功を奏したか?舞台に出てきた彼女はすっかり別人になっていた。いや、まさか、そんなもんじゃない。何があろうと、定めた目標に向かって邁進する能力が彼女には備わっているんだろう。「最後は自分。一人っきり。」という覚悟があってのことだろう。
ホントに素晴らしい。、、、こうして舞台から逃げないで、やり続けることこそが大切だ。
終演後のロビーで見せた涙に、こちらも胸が熱くなった。再び拍手だ。
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