演奏会。in阿南。
はるばるバスを仕立てて阿南のホールまで小濱妙美女史のリサイタルを聴きに行くというプランに、友人達も誘って参加した。快晴のミニ旅行といった具合で、色づく山々を眺めながらも、もっぱらお喋りに余念が無い。終始笑いの絶えない車内状況に、運転手さんもビックリだったかも~。ま、慣れてるか。
演奏会は田舎にしては素敵な建物で良い感じだったが、関係者の話では今日は地元の文化祭で色んな分野の人がそちらに取られ、もう一つの大きなイベントと二つで思いがけない集客の悪さになってしまったとか。同類相哀れむ。こういうものをやる裏の人々の気持ちは痛いほどよく分かる。我々が参加した事は、彼らにとってせめてもの慰めになったようなのは嬉しい。
が、小濱女史のそんなことには一向に頓着しない様子の演奏振りには改めて感心。ホールの中をまるで水中を泳ぐ深海魚のように自在に動いて観客へのサービスに勤めている。観客を、「楽しませる」ことに集中しているのがよく分かる。
しかし凄いバイタリティだ。あれだけ多くの曲を歌いきる自体並大抵ではない、というのが最近の自分にはよくわかるからだ。そりゃあ、プロだから、と言ってしまえばそりゃあそうなんだが、やっぱり凄い。オペラにはトンと縁がなさそうな地元の人々にも、キチンとアリアを歌って聴かせるプログラム。一方ではちゃんとポピュラーなものも入れて、、、、、そういえば地元の合唱団の人達に短時間で指導をしたらしく、彼らも頑張っていた。中にはいつもちぇちの公演に来てくれている人も居たりして。
「歌は人と人を繋ぐ。」とは故I会長の口癖だったが、全く。音楽は特定の人のものでもない。誰もが楽しめるはずのものだ。そこを原点にしないと、手前勝手な演奏会になってしまう。
本日同行した面々は駐車した場所のすぐ近くの中華料理店で乾杯。「今夜は夕飯は作らない」宣言をして出て来た連中だ。良い音楽会の後の美味しい食事は、最高に幸せ。気の置けない友人達とならば、なおのこと。これ、癖になるんだよねえ。
きっと今日の演奏会に関わった人々も、気持ちよく乾杯したに違いない。小濱さんと同じ舞台で歌った想い出は、彼らにとって忘れられない想い出になった事だろう。
私自身又改めて、「演奏会」「歌」「舞台芸術」などについてのヒントを頂いたことだ。
「迷ったらGOよ!」小濱さんから昔頂いた言葉が鳴っている。
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