猫の世界。
洗濯物を干していると、どこからか猫のラブコールの声が聞こえる。気にせずに干し続けたが、かなりひつっこくやっているので、バスタオルの影から覗いてみた。すると白い固まりに向かって、真っ黒ななが~い猫がしっぽを高々と掲げて求愛している。こちらには全く気付かずひたすら周辺を徘徊している。が、求愛されてる方はとうとう我慢の限界だったのか、くるりと振り返ったその白い猫が、明らかに、「もう~やめてっ!」の拒否反応の鋭い声。その猫は真っ白ではなく所々薄茶色の柄入りで、首が長く身体が大きくて、小さな顔の可愛いこと。「おっ!美人!?」と思わず声が出るほどの美しさ。そのわずかのこちらの声にハッと反応して、踵を返して軽やかに走り去ったが、その優美さは印象的だった。それに控えて、真っ黒な猫はまあなんともかんともだらしがない。「そんなこと言わないで僕と付き合ってくれよ~~~」的な声で身体としっぽをくねくねくね。立ち去られたあとも未練がましくニャ~ゴとやっていたが、とうとう諦めてとぼとぼとどっっかに消えた。
いやはや、今度のサロンコンサートで「Cats」を歌うからといって、何も本物の猫の生態を研究する必要は無いだろうに、根が好きだからつい、、、、。
あのミュージカルをNYで見たときは衝撃だった。大したストーリーではないのに最初から最後まで惹きつけられた。舞台が始まる前から客席の椅子の下から猫に扮した人が出て来たり、、、、。身のこなしはさぞや厳しい練習を積んだに違いないと思わせる素晴らしい動き。チャーミングな猫メークにいつの間にか、猫の世界を見ているのではなく、自分もあちら側に居た感じ。そんな中で「Memory」を歌った人が圧巻だった。身じろぎもせずに真っ直ぐに歌いきったその人はロンドンのオペラ出身のソプラノだった。余り意味が分からないままその美しい声に聴き入り、知らないうちに涙が頬を伝った。、、、あんな感動はその後も久しく味わってないなあ~。
いくら何でも取りかからなくてはにゃ~。
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