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2011年10月13日 (木)

情熱。

本日はコミセンでの練習となる。まだ一度もやって居ない部分があるというのが怖いなあ。衣装も何もかもが未完成のまま、時間だけが過ぎていく感じ。ひとつひとつ仕上げるにしても、なんだかねえ~。

 

練習中に違和感を持ったのが、みんな自分の事だけやろうとしているという点だ。舞台では、自分の周辺にどれほど関われるかがポイントで、ニョキニョキとただ舞台に人が立っていいるのは全く不自然なばかりか、音楽の内容を表現することができない。それなら、全く芝居なんか止めて、コーラスに徹した方が良いくらいなもんだ。オペレッタをやるということは、如何に自然に存在感を出すかということだ。所謂「段取り芝居」ほど、見ている人に違和感を与える物はない。

全体を統一させるために、音楽のある部分を目印として動きを付けるが、それに固執すると目的がそこへの移動になってしまう。何が何でもそこへ行かなくては、というそれのみになってはイケナイ。何故、そう動くのか、何故、そのタイミングなのか、そこを理解しないで、ただただ音楽をきっかけとして覚えてしまうと、味気ない事になる。

 

それに矢張りまだ、全体に危機感が無いなあ。特にソリスト達にそれを要求したいところだ。誰よりも早く覚えて、誰よりも早くしっかり動く。こうしてこそソリストたるものの面目躍如だろう。人それぞれ作り方はあるにしても、全体を引っ張るのはどうしてもソリストだ。「どうよ!」とみんなの前で見得を切るくらいの気概で臨んで欲しいなあ。そうすることが、結果的には全体のムードを盛り上げ、みんなのやる気を起こさせるのだ。

特に今度の作品は偏っている。ソリスト達の見せ場がやたら多い。だから、自己練習が大変なんだろうとは思う。が、そんなことは言ってられない。苦しんでこその達成感だ。

 

ま、中にはどんどん声に存在感が出て来ている人もいる。表情が深みを増してきている人も居なくはない。動きがなめらかになり、物語が自分の中で生まれているのが分かる人も居る。全体に目配りが出来、自分のポジションを正確に取れる人も居る。動きながらもしっかり歌えて居るなあと感じる人もいるにはいる。が、これが、本番は全員でなくてはならない。、、、全員だ。ふ~っ。

 

確か全員がプロのDVDを持っていると思うが、あれは実はそんなに見る必要が無いと、私は思っている。CDで音楽を聴くのは良い。しかし、ああいう作品を見ても、見るポイントを外しては何にもならないばかりか、上っ面ばかり真似て、それも完全に真似るのは不可能だから、中途半端なものしか出来ないのが落ち。舞台芸術というのは、物まねであってはならないと、私は思う。どんな小さな団体でも、真っ白なキャンバスに絵を描くような、料理を具材集めからするような、粘土から練り上げて器を形作るような、、、、そういう作業を楽しいと思わなくては、と思う。

 

全ては、「情熱」だ。

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