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2011年1月23日 (日)

これぞ芸!

柳家さん喬さんの落語を今日で3回目堪能した。毎回、うなる場面があったが、今日ほど凄いと思ったことはなかった。以前桂こけ枝師匠に、「泣かない落語もあるんですよ」と言われたのを思い出したが、今日のはまさしくそれだった。こんなにも泣かない落語を聞いたのは初めてだった。話芸というものの奥の深さを思い知らされた。落語を聞きながら涙するとは、正直思ってなかっただけに、自分だけでなく、他からもすすり泣く声が聞こえて内心驚いていた。

テーマは最後に語られた、「ならぬ堪忍するが堪忍」だったが、この言葉は昔、母の実家の壁に掛かっていた額の言葉だったなあ。

さん喬さんの落語にはリズムがある。小さな声と大きな声を巧みに使い分けて、早口もあればゆくりしたテンポでわざと間延びしたところもある。客はその波に身を任せて自在に操られることを喜んでいる。、、、これぞ話芸というものだ。

日本にはこういう宝物があるなあ。

 

会場ではご紹介した方々ともお会いして、マスクで帽子というまるで変装状態の私はいちちちマスクをとってのご挨拶となる。鬱状態から脱することが出来ないまま出かけたおかげで、こういうこととなったのだが、知らんぷりを通せないところが情けないなあ。変装してるくらいに全く無視していたらよかったと後から思う。中途半端なアチクシ。

 

そういえば今夜お会いしたグロッケン先生は、昨日は分厚い本を携えて我が家を訪れてくれて、その本はご自身の訳になるもので、500ページにもなる大作だ。タイトルは、「巨匠フルトヴェングラーの生涯」というものだった。まだ数ページしか読んでないが、ナチとの関連性とかで噂されたりしているこの指揮者の実像に迫る相当面白い作品のようだ。是非とも完読しようと思う。大体音楽家の生涯物って面白いものなんだ。

そういえば、昼間は地元でご活躍のピアニストSさんが我が家を訪れてくれて、近々に演奏会をするとお知らせ頂いた。よく頑張っていらっしゃる。この方とのお付きあいも20年以上になるが、この方だけ別の時間が流れているのかと疑うほどお若い。矢張り、志をもって生きている人は違うなあ~。世の中にピアニストと呼ばれる人は沢山いるが、年齢を重ねても自分の演奏を追求し続け、発表の場を持ち続けるという人は非常に少ない。

どう生きても、人生だなあ~。

 

実は今、口の中が大変なことになっていて、辛い、熱い、酸っぱい、固いものがかなり堪える。先日とあることでテイクアウトのコーヒーを飲んで、その飲み口が小さいので一気に吸い上げたところ、それがチョー熱いコーヒーで、吐くに吐けない場所だったため、口の中が犠牲になった。完全にズルッと一皮むけてしまい、今日で5日目まだ治らない。明日から絶食して飲み物ばかりで過ごそうかと夫に言えば、無理無理、とてんで相手にしてくれない。やっぱり無理かなあ?は~っ。

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