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2010年11月28日 (日)

美しき歌姫。

「オペラなんか」とか、「こんな年寄りが行っても、、、」とか、「もうめんどくさい」とか言いつつ、新しいうどん屋さんにつられて付いてきた母が、本日のW先生リサイタルにいたく感動した。しきりに良かったを連発し、マダムバタフライのストーリーにも感じるところがあったようだ。そして「声」の素晴らしさについても何度もなんども感嘆していた。5時には仕事のため帰宅の必要があり高速道路をぶっ飛ばす私に注意を促すのも忘れ、しきりに舞台のことを話す。、、、良いものは90歳の年寄りの心をもとりこにした。

開演前から長蛇の列。これは矢張りW先生のファンが多いことの証明だろうが、その光景を不思議そうに見る母。どうしてこんな面白くもなさそうな音楽会にこんなに人が来てるのか?と言いたげな風情で椅子に腰かけ人々を眺めている。ようやく座席に座ってから、パンフレットを開く母にいちいち説明だ。出演者のあらましを説明して、後はストーリーを読むように勧める。母は熱心に読んでいたがやがて開演となり、一部の日本歌曲の声で既に驚いているのが分かる。第二部に入り、いよいよバタフライの時間だ。今日の進行役のO先生が分かりやすく解説を始めてくれて、母も尚よく理解したようだった。オペラはホント事前の勉強がいるからなあ~。

 

それにしても、ただの演奏会形式ではなく、ちゃんと舞台を芝居仕立てにしてあったのは良かった。オペラは芝居だということに他ならない。芝居の中でこそ歌が生きる。

今日のW先生はすこぶる調子の良いお声で、び~んと張った艶のある響きは、観客の胸に鋭く迫った。客席のそこかしこからすすり泣く声が聞こえる。私も久々に歌を聴いて泣いたなあ~。そしてW先生の美人度も本日ハイレベル。お相手のテノールT氏が年齢的にちょいとちょいとだったが、この方も往年の大歌手としての声の貫禄は出しておられて、充分聞かせた。又先日ドンジョバンニを好演されたT先生のバリトンもその演技力とあいまって、今日も味のある歌唱だった。

今日のは抜粋だったけど、実はこうなのよと、帰る道々全体の演出についても母に話してあげたが、話す内にも涙が出そうになる。O先生が紹介していたように、日本人が好む3大オペラの一つだろうと、私もそう思う。

 

新しいうどん屋とは、○○泉という有名なうどん屋のすぐ近くの、神社の中にあって、宮司さんがやっているというのを友人から聞き、行こうと思っていたら、テレビでこ○枝さんがそこへ行ってたのを見て、なおさら行ってみようと思ったのだ。我々が11時過ぎに入ったら数人待ちだったが、出るときは長蛇の列。実に良いタイミングで入ったもんだ。おもちの入った「宮うどん」なるものを頂いたが、これが又美味しい~!近所の子供らしい、10歳程の男の子がたった一人でうどんとおでんを食べて、手慣れた様子で「ごちそうさん」と出て行ったのには母も私もあっぱ顔。流石さぬきの風景だ。

 

ホールから30分で着いたら改めてその近さに母も感嘆。インターの側に住んでいるとこういう時便利だ。坂出まで400円という高速料金はいつまで続くのかなあ?

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