うららかな春の良き日に、ひさ~しぶりに音楽に身をひたすべく、すべきことを全て放りだして車を駆った。
までは良かったのだが、余りに久しぶりのお出かけだったからか、しょてっぱちからドジをやってしまった!
その一。いつもの感覚でぎりちょんに出かけたら、そか!今日は日曜日だった。いつもの駐車場は満杯、あてにしたところは駅から遠い。ってもたかだか歩いて数分の場所。ところが、今日の私にとっては、この数分がメチャクチャ困る距離。なぜなら、久々のお出かけに着ていく物を物色中、買ったきり一度もはいてない白いパンタロンが目にとまる。おそるおそる足を入れると何とかウエストも合うのでこれに決めた。ところが、いざ靴を履こうとするといつものぺったん靴では道路のお掃除になっちゃう。ちょっと迷ったが、ズボンを履き替える時間はない。ええい、今日はお迎えに来てくれる人もいるし大丈夫だろう。と久しぶりのハイヒール、といってもたかだか5㎝だが、日常的にはいていた時と違って、長距離を歩くのはチョイ大変なんだ。これが二番目のドジ。運転には問題ないので車を止めるまで気にもとめなかったが、この数分がきつい。しかも、何故か腰まで痛く、そのせいで右膝が急激に痛み出した。「医者に行ってもどうせ痩せなさいと言われるのが落ち」などと胸の中でぶつぶつ良いながら駅に着いたらあああああ「間もなく発車致します、、、」のアナウンス。いつもの私だったら絶対間に合ってたのに~と悔しがってももう遅い。予定より1本遅く行くこととなる。これが第3のドジ。
車で来てくれる方に電話して時間をずらせて貰い、ホームで好みでないうどん一杯(これも選択間違いのドジ?)頂き、ホッとしたのと満腹とで即、車中の眠り姫に。「次は岡山駅終点です~」の声にハッと目が覚め、チケットを取り出すまでは上出来。ところが、声をかけられて振り向くとグロッケン先生ではないか!?まあ奇遇ですねえ~とか言いながら出札口付近へ来ると確かに手に持っていたチケットが無い。「はあ~~っ?」確かに持ってたのに、どこでどう、、、?で、はたと気付いたのが、立ち上がったときに膝にかけていたストールが落ちて慌てて(これがみそ)拾い上げたきっとそのときに落ちたんだろうってこと。そんなことグロッケン先生に言ってもしょうがないことだのにお優しい先生はじっと我慢の子で聞いてくれたあげく、私の荷物まで持って下さってどうぞ受付で処理して下さいと言って下さる。でまあ始発から頂きますと言われて高松からの料金を再び支払う。で、坂出からにしとけば良かったですねえ、そうでしたねえ~とドジネタで笑いながら外へ出ると外は休日の人出に賑わっている。それぞれ別ルートで行くので「では後ほど~」とお別れしてやがて来てくれた車に乗り込む。久々にお目にかかる3人の方々と四方山話をしながらドライブ少々。ところが予期せぬ出来事が。全く歩く予定の無かった私に二度目のウオーキングチャンスが!ホールまで10分程度だったかは歩くのだった!!勿論私の足の状態を知るよしもない元気な運転手Kさんは、「近いですから」と颯爽と道案内をして下さる。連れだって歩いてくれたNさんは、知ってか知らずか「Kさんの近いは近くないですから」とおっしゃる。内心「わ~お、どうしよう」と思いつつ、「あそこです!」というKさんの元気な声にどれほどホッとしたことか。
本日のリサイタルは小ホールながら凝ったデザインの個人所有の場所だった。主催者も言われていたが、こういう小さなホールは歌手にとってはかなり酷な環境ではある。私なんかだと、とてもじゃないが緊張して歌えないだろうなあ。しかし、Y女史は流石の貫禄ぶりで全てのプログラムをこなしてらした。いつまでも清純な乙女のような声と立ち姿は、私のお隣のおじいさんをうならせていたもんだ。しかも専属ハズバンドを自認される旦那様は軽妙な語り口で来場者を笑わせたり和ませたり、時には歌の解説を加えての大活躍。いいないいなあ、あんな人金のわらじでも探せないよねえ~。
終演後はもちろん来た道を帰るのだ。しかし案外近くに車があって、何とかたどり着いたが、、、、常日頃こうした足の悪い友人Mさんを気の毒がっていたのを思い出し、体験的に彼女の苦しみを理解したという次第。イヤホンと、足は大切だ。
電車に乗ろうとエスカレーターに足をかけるとT先生が上がったり降りたりウロウロしておじゃる。「先生どうされたんですか?」と聞くと、「いやあ、それがねえ~、Nさんがねえ~、急に居なくなっちゃってねえ~」その後を詳しいことを聞かずにそのまま乗り込むと会長が居る。「あら、こちらだったんですねえ」と言いながら座ると後からやってきたT先生が、「困っちゃうんだよねえ~帽子を預かってるしねえ~」それなら私が電話しますと言った時が遅すぎた。彼女と電話が繋がった途端に電車は発車してしまった。ちょっとしたことが原因で行き違ったらしいが、会長は携帯を持ってる筈だのに、どうして電話してあげなかったのか?今頃思ってる私も遅いけど、、、。ま、携帯は持ってるだけでは機能しないってことだ。当たり前だ!気の毒に、Nさんは一便後で帰るとメールしてきて、そのお帽子はT先生が駅で待っててお渡しするとか、、、、ふ~っ。ま、全てはなんとかなるけどねえ~。
私のチケットドジ話など、三人でそれぞれの近況報告のような会話をしつつ1時間はあっという間に過ぎたことだ。T先生も早く元気になって欲しいなあ~。気持ちがあっても体がついて行かない年齢になりつつあるのは分かるけどねえ~。
で、お二人にお別れしてからの私のおみ足は段々ひどくなってきて、こういう時あの駅前は不便だ。ぐるりんと回らないと目的のパーキングに行けないからなあ~。泣きの涙で車に乗り込むとおろろく料金。いやはやいやはや何事も自ら招いた結果。今日は母の日に相応しく、試練の日となった訳だ。
結局、帰りに立ち寄ったコープで、ウオーキングシューズを購入、ようやく生き返ったアチクシであった。これ、自分で自分にプレゼントの巻き~。