ロック。
かねてから一度は聴きたいと思っていた知人のライブに出かけた。中年のおばさん三人組で、そもそもロックのライブに行こうと思ったのが間違いの元。
まずは最初に(!)着いたところは、「へえ~こんなところにこんな場所があったんだ~、、、」てなところ。二階への螺旋階段を上がりきりドアーを開けるやいなや、カウンターに止まっていた数名の中年男性から一斉に見られる。ワンドリンク1000円です、と言われ、それぞれに注文。乾き物でちびりちびりと飲み始めるといよいよ最初のシンガーが歌い始める。「女性が来るとは聞いてなかったので、いつもよりもっと上がりそうです、、、」なんぞと気の弱い発言のあと我々にも懐かしい昔流行ったフォークのようなポップスのような音楽が流れ始める。なかなか良いお声の人で、ギターを間違えると、「あっ、間違えた!」と言いながら歌い続けるのもご愛敬。
しかし、この人の曲を聴きながら何となく変だなあ??と胸の内がゾワゾワ。お目当ての歌い手にメールしてみる。「ら・○○○ですよね?」しかし返事がない。これはもしかしたらやばいかな?と思いつつ聴いていたが、不安が募り思わずYに「もしかしたら間違いかもしれない、、、」と打ち明ける。おろろいた彼女はTに耳打ち。そうこうしているとそこのマスターらしき人が現れ、「ようこそいらっしゃい。どなたかのご紹介ですか?」と聞かれる。、、、間違いに気づき、「すいません、又来ます!!」と叫びそのお店を脱兎のごとく飛び出すのに3分とかからなかった。雨の中を歩く速度で走り、それとおぼしきところに飛び込む。入り口に知り合いのシンガーが立っていて、「今彼は熱唱中ですよ。」と教えてくれる。階段を下り切りドアーを開けるとなるほどK氏の熱のこもった歌声が聞こえてくる。「お、なかなか良い声じゃん!?」と思ったが、何しろ座る場所がない。ぐるりと厨房を取り巻いたカウンターは既にいっぱいの人。その後ろにも長いすやら何やらが置かれていたが、全て満席。ずっと立ったままで聴くのかと少々心配になった時、席を譲ってくれる人がいたりで、何とか座れた。が、肝心の彼の姿は結局一切見えずじまい。
ここで一つお勉強になったのは、歌は姿が見えないと良さが半減するってことだ。、、んん、これはなかなかの深い発見だったなあ~。
で、そのK氏もえらく心配してくれて、最初にシャンソン歌ったんですけどねえ~などと言ってくれるが、勿論それを聴きに行ったつもり。まあ簡単に言えばアチクシのドジでこんな顛末になっただけのこと。ふ~っ。
でもってこの日のおおとりは大阪のロック歌手だったが、まあ、オペラが分かんない人がいるように、この手の音楽も分かんない人には分かんないのだった。連れの二人は我慢して聴いていたが限界に来て二分の休憩時間中に出ると言う。まあ好みの問題だけはどうしようもない。あたしゃまだワインが残っていたが仕方がないので一緒に帰路につく。
私はカウンターに置かれていた水槽の中に居た大きな金魚が、音楽に合わせてエラをひらひらさせながら楽しげに泳いでいたのに見ほれていたが、、、。まあ我々はその金魚以下だったということか。
そもそもこうした間違いが起きるのは訳がある。あまりにバタバタして出かけるからだ。出る前に頂いたメールチェックもせず、気になりつつ「歌の合わせ」に先に駆けつけ、やることをやってからあちらに回ったのもその原因。パソコンに来たメールをメモしておくべきだったのに、それを怠ったのも原因の一つ。とにかく忙しいとろくな事にならない。以前はあまりなかったことが起き始めたなあ~。
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