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2009年11月14日 (土)

笑い泣き。

 感動とは心が動くことだろう。昼間は今度の公演に参加してくれるダンスチームの公演に出かけた。 身体だけで表現するということの難しさに挑戦し続けている地方には希有の団体だ。久しぶりに見せて貰ったが、特に群舞に感動した。 ぴたりと呼吸が合っていたが、一人一人が存分に表現していることが、結果としてぴったり合っているということのようだった。 これは素晴らしいことだ。それぞれが自立していて尚かつ全体としても完成度が高いというのは、訓練の賜だし、個人の精進によるのだろう。

 美術もステキで、センスが良く、照明も決まっていた。 表舞台と舞台裏が気持ちを揃えて頑張った結果がステージのそこかしこに出ていた。ま、ダンサーのお一人のご主人様が照明担当だから、 気合いが入っていたのも良く分かる。いつの間にか置かれた舞台センターの白い花一輪に、 上からのサスが煌々と降り注いだのも美しい演出だった。

 ダンサーのお一人に結婚してしばらく舞台から離れていた人がいたが、彼女の顔に惹かれた。なんという幸せな表情か。 「こここそが私の居場所」とでもいうような、えもいわれぬ輝く表情だった。、、、良いなあ。

 

 急ぎ洗濯物を取り込みに帰宅し、続いて友人を伴ってアングラ劇場へと足を運ぶ。この劇団は本日が第55回目の公演だそうな。 この劇団は何度も見てきているが、一人Nさんを除いては本当に滑舌が悪いし、棒読みの人もいるくらいで、 およそ演劇的にはあり得ないくらいの事件が起こる。セリフを忘れて、全く持ってみょう~な空白が出来るし、誰もそれをカバー出来ないし、 小道具は客席に落とすし、客が笑っても役者が笑えない筈を自分もゲラゲラ笑っている、、、etc。でも、 何かしら面白くてつい又足を運んでしまう劇団だ。今日は全く初めての友人Yを連れて行き、実は反応を見たかったのだ。 かなり辛口の評論家でもあるYが、一体どういう反応をするか、見ものだと思ったのだ。結果は予想通り、大声でゲラゲラゲラ。 我慢して乗るまいとしても結局笑ってしまう、という繰り返しをやっている。帰りに車の中で訊いてみると全く思った通りの答え。 「あれほど下手な役者は見たことがないけど、妙におかしくておかしく、、、」これが、台本作家、又は演出家の意図するところか? もしかしたらわざとあんな風にとちったり、しらけたり、、、なのか?そうだとしたらメチャクチャ上手い劇団だ。確かに、 Nさんは一人芝居で絶妙な演技を見たこともある。地方にこれだけの役者がいるのか、と唖然とするくらい上手い。「詩のボクシング」 でも優勝した人だ。、、でもねえ~、他の人は、、、??とりあえず、今日のドタバタの芝居は、 二重結婚していた男の悲劇かとおもいきや喜劇だったというお話。内容も芝居にはうってつけの面白さだ。 出演者全員の真剣さがたまらなくおかしい。誰も芝居をしようと思ってないのかも知れない。その役になりきろうとした結果がこれか!?ああ、 芝居は奥が深い!!ハハハ。思い出しても涙が出る。

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