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2008年11月

2008年11月29日 (土)

東京土産その続き。

 昨日は奇妙なことが勃発した。夕食時に親戚から届いたボージョレヌーボーをグラス2杯飲んだところ、急に睡魔に襲われて、 着替えるのがやっとの有様でバタンキュー!それが9時頃のお話。一度目が覚めてトイレに行くと、 あれだけ夫に頼んで置いたにもかかわらず台所の電気その他が点けっぱなし状態。仕方なく降りて消し、 水を一杯飲んで再びベッドになだれ込むとすぐさま又眠りについた。確かそのあと2回は起きたが、そのまま眠れたのは余程疲れているのか、 たったあれだけのワインでこうなるのは不思議としか言いようがない。

 今回の上京は楽しかったが、疲れたのには変わりないのだろう。 今朝早々とやって来た友人Yと1時間近く朝っぱらからコーヒーを飲んでお喋りしたが、彼女が「疲れてるのよそれは」 と断言するのでその気になった。自覚はあんまし無いんだけど、、、、。「道理で今朝はハッキリしてると思ったら、、、、」 と朝に弱い私を冷やかす。

 

 渋谷文化村で「アンドリュー・ワイエス」という画家の展覧会があり、友人と出かけた。その友人Kは昔大学でも絵を描いていた人で、 人一倍興味があったのだが、でもこの画家は知らなかったそうだ。91歳の現役で、アメリカに住んでいる彼の画風は、 まず題材が非常に身近なモノ。描き方は丁寧で、微細なところまで神経が行き届いた精密描写だ。しかし、一番驚いたのは、 その精神性とでも言うべき「表現」だった。横たわった材木一つとってみても、その存在感には目を見張るし、 足の悪い女性の後ろ姿にはその女性の生き様さえ感じる。その女性の生涯を描き続けているが、晩年の彼女の厳しい顔には、 写真以上にその人の心を写しだしていると思える。モチロンだからこそ絵は素晴らしいのだが、、、。又、 面白かったのは彼が自画像をたった2枚しか描いてないことで、自分の存在は出来れば消してしまいたい、と考えていたらしいことだ。 自分といいうものを消し去ってその対象そのものになりきって行くという手法は、結果としてそのもののリアリティを高めたのだろうか。 どれをとってもとにかく素晴らしい存在感だ。奮発して分厚い画集を買ってきたが、何時になったらゆっくり見られるだろう、、、!

 

 今日はレッスンのあと、たまたま居合わせたメンバー共々大勢での夕食となったが、まあ面白かった。結局人は呑んで食べるときこそ、 一番リラックスできるんだ。中でも、A夫人の「飲んだら意識がなくなる話」には大受けした。 そんなことには一度もなったことがないアチクシは、次回のガラコンの打ち上げで「飲み放題」を狙って実験しよう、と心に決めた。、、、って、 あんた、暗譜も出来てないのによくもまあ打ち上げの事なんか考えられるわねえ~と内なる声が聞こえてくる、、、、ぐしゅん。分かったわよ、 やりゃあいいんでしょ、やりゃあ!!

2008年11月27日 (木)

東京のお土産バナシ。

 今回上京したもう一つの目的は、お嬢の歌デビューを聴くこと、であったが、これはホントに胃が痛かった。 ピアニストはシャンソン界ではチョーが付く売れっ子の男性ピアニストで、自由自在に豊かな音を紡ぎ出すテクニシャン。 外国からの有名歌手も全部彼が伴奏をしているらしい。しかし、本番前に一度の合わせもなく、 それまでギターで練習してきたお嬢は内心かなりあせったらしい。伴奏の編曲が素敵で、そちらに気を取られたと言うからなあ~。 だからお互いが聴きあっていて、曲にゆとりがなかったのは致し方がないだろう。ま、しかし、その状況で8曲を半分以上フランス語で歌い、 音程も正しく、フランス語もそれらしく、リズムも問題なかったのはまあ、身内びいきでは良かったと言えるだろう。でも、 今回は発表会ではない。前座とはいえ、料金を払ってきているお客様の前で歌うんだから甘えは許されない。その意味では、 まだまだだったと言うべきだろう。「歌は難しい」優しい師匠が「皆さん、彼女は今日がデビューです。私にもデビューの時はありました。 誰にでもあるんです。だからこれから皆さんに育てて頂きたい、、。」と言ってくれて、客席の空気がゆるんだのはありがたかった。 良い体験であったことは間違いない。ま、当分聴くチャンスは無いが、今度聴く時にはもう少し大人な歌が聴きたいモノだ。ふ~っ。

 

 外はかなりの雨だなあ~。

 

 雨の音を聴くとこないだ泊まった汐留のイタリア街のホテルを思い出す。外観はイタリア街にふさわしく重厚だが、 部屋は白と黒を基調にシンプルな現代調。室内には空気清浄機まであり、電気ポット一つもセンスが良い。 冷蔵庫内にはアルカリイオン水が入っていてただで飲めるし、清潔な小物達も神経が行き届いていた。一番の素敵は大浴場だった。 以前水戸で泊まったホテルなんか、夜は男性専用となっていて、女性が入れなかったが、ここはチャンと男女別々に設備してある。 我々のように宵っ張りの女性が大勢入っていた。その中にまるっきりの讃岐弁が聞こえてきて思わず顔を見た。知らない人ではあったが、、。 ダブルベッドだというとやって来たお嬢の追加料金を払ってもかなりリーズナブルな料金設定。これは良かった。 それに一階のレストランはバイキングだったが、これまた飲み放題で3000円という安さ。しかも味が良く、メニューも豊富ときた。 食べ過ぎないわけにはいかないのだった!!

 翌日はチェックアウトの後、イタリア街を散策して美味しい店を探しつつ、ずっと前に親子で旅したイタリアを思い出していた。 殆どのお店がイタリア人の経営もしくは従業員がそれで、昼時は周辺のサラリーマンで賑わっていた。

 そのホテルの近くに日テレビルがあり、初めて宮崎駿のブリキの仕掛け時計を観たし、 何とか言う朝のワイドショーのサテスタも見学した。あのNという女医タレントも出ていたが、まあこの寒空にスリップドレスだったなあ~。 人間気が張ってると寒さを感じないモノだけど、、、。フ。

2008年11月26日 (水)

介護の現実。

 自分一人のことで手一杯の今日、会長レッスンがあるかないかとの大騒動に巻き込まれる。 なんでも私の留守中にお風邪をお召しになったとかで、もしや今日のレッスンも危ないのでは?ということだったが、 連絡がないというのはやると言うことだろうと踏んであたしゃ陶芸教室だ。それも、 その前に伴奏者Mさまがわざわざ30分の合わせのために我が家まで来てくれて、それを済ませたあとだった。 とにかくギチギチに詰まったスケジュールで動いているアチクシ、余分なことが入る余地はないのだ。が、どうしても入ってくるサダメ! 陶芸にいそしむ間にも携帯にメールだ電話だと次々と入ってくる。削った粉だらけの手で携帯を真っ白にしながら応答していたが、「勘弁してよ! 」の心。ふ~っ。

 帰りにY子と「お弁当買って帰ろう」となり、私の留守中にオープンしたらしいスーパーに立ち寄る。24時間営業のこのお店、 なかなか行ける。買い物しやすそう。買って帰ったものもかなり美味しい。24時間営業というのがさらに嬉しいおみっちゃんであった。

 予約客が次々と現れ(当然)施術している内にまたもやFM収録の時間が迫ってくる。今日は初めての方で、あちらも「緊張してます」 というメールをくれてるくらいだから、遅れてはまずい。必死でやっつけてレッスン中のI先生に「FMで出かけますっ!!」 と鍵を渡して飛び出す。結局本日はろくろく言葉を交わさないまま先生とお別れだ。ま、 お風邪はしっかり治っていらっしゃるようでよございました。は~っ!?

 今日のゲストは作詞家で、即ち詩人で、うちのお嬢ほどの若さだがしっかりした考えを持っている人だった。 身の丈にあった生き方を好んでしているようだが、人一倍希望を燃やし続けているのが素晴らしい。しかも自分だけの事にとどまらず、 多くの傷ついた人々に目が向いているのが素敵だ。どうやらミキサーのO氏もお気に入りだったようで、 この方の曲を今後局の方で使って貰えるかも知れない。、、、世の中には、いや、身近にもこういう人が沢山居るんだろう。 この番組をやっていて良かったと思える出会いの一つだった。

 

 

 今回の東京は音楽漬けだったか、、、。まあ、中でもロッシーニの「オテッロ」は印象に残る舞台だった。39, 000円のお席でも2階席の2列目という高額なオペラ。これが東京では満席になるんだから凄い。入り口に行列していると「チケット買います」 と描いた紙切れを持って高々と掲げていた人が居たが、あの人は入れたんだろうか?

 一番このオペラで印象的だったのは、実は舞台美術だった。一面のブルーの「海と空と雲」 そこに深紅の衣装を付けた合唱隊が壁から箱に乗って突出してくる様は、ホントに美しく凝った装置に感嘆した。 そして自分の席までしっかり届いてくる重厚なテノールの声。客席に充ち満ちるソプラノの声。 うっとりするロッシーニの音楽を奏でる素晴らしいオーケストラ。(うっとりし過ぎて前半こっくり!テヘ)やっぱりオペラは面白い。 一番期待の「柳の歌」は流石の歌唱力。ヴェルディとは違って「劇的」よりも「美的」が強調されていて、そのみずみずしい歌声は今も脳裏に。 余計なモノを全てそぎ落とした本当に洗練された舞台だった。隣の友人Kさんも日頃の介護から解放されて、心から楽しんでいる様子だった。 東京在住とあって、新国立の会員にまでなって、来るオペラ来るオペラ殆ど見てきたというが、どうやらこのごろご無沙汰だったらしい。 誘って良かった。

 そのあとこのKさんのお家に招待されて、仕事が終わる娘共々出かけて、学者のご子息と久しぶりに対面した。 我が息子と同じ時期に大学生で、同じ時期に結婚し、同じ時期に子供を授かった、同じ歳の彼は、今又、同じ県に在住しているという縁の深さ。 そして彼の3歳のお嬢さんと奥様は初対面だったのだが、ご自身も学者の奥様は全くそんな感じが無い人で、にこやかで如才なく、 ちびチャンもすぐうち解けてみんなで時間を忘れて楽しい夕餉のひとときを過ごした。Kさんのご主人は何時に変わらぬジェントルマンで、 ご自身はあまり飲めないのにしきりに私にビールだワインだと注いでくれる。何故かあたしゃ友人のご主人にもてるんだ。フフフ。 Kさんご夫婦は今、介護問題の真っ最中。おしどり夫婦もこの問題には相当荒波にもまれ続けているらしく、ケンカが絶えないという。 昔を知っている私にとっては信じられない家庭の事情だ。 まあ時々は介護サービスセンターに預かって貰って海外旅行にも出かけているらしいから安心だが、、、。

 彼らがこれ以上大変になりませんように、、、、祈るしかない。

2008年11月25日 (火)

トーキョーにも慣れたかなあ~。

 とりあえず無事帰宅。我が夫がボランティアで遅くなるのに成り代わり、寒空に弟夫婦が空港まで迎えてくれて、 道中色々土産話に花が咲く。帰ってみれば予想通りに処理すべき事が山積み。遅くに帰宅した夫に、「空弁の焼き鯖寿司」 を食べて貰いなんとか切り抜けた。ま、今宵はともかく寝るとしよう。何もかも、明日からだ、、、。

 でも何故だろう。今回は、なんだか東京が妙に愛おしく感じられたなあ。、、、良い旅だったということか。

2008年11月19日 (水)

脳細胞の話、、。

 全く、我ながらおかしい~。メチャクチャ脳細胞が減少してるような、気がする。まじでMRI録りに行った方が良いかも。 朝陶芸に出かけ、周り中から、「今日はどうしたの?妙に張り切ってるわねえ。」と言われるほどに作品作りに没頭した。でもって、 ちぇちのメンバー3人娘がランチを食べるというので、時間を合わせて合流しようということになる。で、 こちらはギリギリの1時まで目一杯やって、さあ、美味しいランチにと車を飛ばす。目的地まであと5分というところで携帯が鳴る。 名前を見ると今日FMを約束している方からだ。ちょっとお体が不自由な方なので、いつもその方のマンションまでお迎えに行く事になっている。 (今日は少し寒くなったから、キャンセルかな?)と思いながら電話してみる。すると私がすっかり時間を勘違いしていたと判明。 ロビーで待ってくれたようだった。もうホントに申し訳なくて電話口で平謝り。幸い、 全くの偶然でその方のマンションとランチのお店は5分の距離。同行の二人が笑ったり呆れたりしているのをおろし、 モチロン着替える間もなくすっ飛んで行った。いやあ~、携帯様々だ!自分が歯医者さんに予約があるからと、 時間を早くして貰っておきながらこれだ。要するに手帳を忘れて外出したのが原因だったが、実は夕方になってもう一個ドジをやっちまった! こちらはその手帳にさえ記入してなかったのだ!

 少し早いなあと思いながら夕食を食べていると、「ごめん下さい」と人が見える。その方のお顔を見て本日の絶叫!「うぎゃ~っ!」 来月のガラコンの手書きのポスターを描いて頂くYさんご夫婦を、ご飯を一緒に食べましょうと呼んでいたのだ。 たまたま明日からの上京に合わせて今日の鍋料理以外におでんを沢山仕込んでいたから、まあ、間に合ったが、、、。いや、ほんと!ヤバイ!

 

 は~っ!にゃんともかんとも、、、。は~っ!

2008年11月18日 (火)

逡巡。

 今夜は来年のオペラを決める大切な会議であった。モチロン議論白熱、進行係Yさんの注意深いつっこみもありいの、で、 結局は一応決まった。が、私の中にもの凄い葛藤が残る。是非やりたいと言えない何かがある。作品はとても面白いし、大好きな作品ではある。 が、ああいうものはもっと違う団体にやって貰った方が良いのではないか?とまだ逡巡している。いや、どんなものでも、 我々の手に余るものばかりだが、以前から候補に挙がっていて、賛成しにくかったものだというのは、何かが引っかかっているせいだ。、、、 でも、それが何かと問われると明確な答が出ない。その為にどんどん持って行かれた、というのが正直なところ。

 会議というのは、ホントに不思議なモノだ。最初は全く候補にも挙がっていなかったモノに、どんどん話が流れていっても、 あまりそれに違和感が湧かない。多分、それらの殆どを「知らない」人たちが議論しているせいだ。、、いつも、こうして決まっていたが、 いままで何とかやれたのも不思議なことだ。

 そりゃあ、なんでもかでもちぇち流にやってやれないことはないが、、、、何かしら大切なモノを、その作品の「要」のようなものを、 カットしてしまうのは私的にはどうも頂けない。が、さりとて、この作品をカットせずにやれるだけの技量が我々にあるとも思えない。ムムム、、 、、。どうしたものか、、、。ああ、つらい!

 

 又1年、オペラ公演で悩む日々が続くんだろうなあ~。台本ねえ~。どうすりゃ良いんだろう~。は~っ!

2008年11月17日 (月)

秋だなあ~。

 今日は遂にマッサージに行き、疲れを取って貰おうとしたが、明日にならなければ結果は分からないだろう。 終わってからちぇちへと出かけ、あたしゃ懸命に内職だ。昼間のホール打ち合わせで必要となったことをやっつけておかないと、 20日からの上京に差し支える。なんとか作成したが、舞台に関しては現場処理のことが多い。しかし、時間が無くて、、、、 そんなこと言ってられないが、、、。

 昨日映画に行ったことを友人が知って、「結局あなたは元気なのねえ~」と言ってくれるが、実はそうではない。これは私なりの 「逃避行」なのだ。家にいると、やることが多く、仕事も入るし、来訪者もあるし、何より夫という手のかかる人が居て、休まらないのだ。 家に居なければとりあえず少しは休まる。映画なんてぼ~っと観てれば良いわけで、これ以上の休養は無い。 そりゃあ家にいて尚かつ休めるというのが理想だが、、、、、そんな状況ではない。で、少し休んだら、又動ける活力が蘇ってくるのだ。 それに母が映画好きときていて、これは一石二鳥なのだ。まあ、それもあと何年続けられるか疑問だが、、。

 

 しかし、ガラコンで初めてサンポート第2小ホールを使うが、今日の下見では「大丈夫?」という感じだ。 余程しっかりした響きで歌わないと、ホールが助けてくれるという状況ではない。、、、ず~と以前、 コンクールに出たとき審査委員長が最後の挨拶で、「最近は良いホールが沢山出来てきて、大声で歌わなくても大丈夫になってきている。 それよりも、、、が大切だ。」と話されたが、、、、、の部分が記憶から抜け落ちていて、 音響の良いホールが出来ているという点のみが印象にある。しかし、それは矢張り違うような気がしている。 あくまで声の響きを大切に歌わないと、あるホールでは歌えても別なところでは聞こえなかったということもあるだろうから、 どんなところでもしっかり聞こえる歌を追求すべきなのではないかと思う。今回まさしくそれが試されるホールだということだ。 何事も前向きにとらえていかなくては、、、!

 

 大した事をしてない一日だのに、妙に疲れているのはマッサージのせいだろう。明日は元気になっているかも。そういえば、 今日友人Kから電話があり、Kの友人が突然亡くなったと言う。私もまんざら知らない人ではなく、ショックだった。多分10歳くらい若い人だ。 演奏会にも来てくれたことがある。こうして、徐々に周辺が淋しくなるんだろうなあ~。

 

2008年11月16日 (日)

何でもかんでも明日から、、、、。

 一つ終わった事への自分へのご褒美で、母を伴い「おくりびと」という映画に出かける。遠い遠い映画館だったが、 行った甲斐があったと思う。久しぶりに大いに笑い、泣いた。主役のもっくんがおかしくておかしくて、、、二枚目って格好悪いことすると、 どひゃんなおかしさがあるなあ~。母も隣で大笑い、かと思うとしんみりシクシク。隣近所の席からはすすり泣きも聞こえてくる。、、、そう、 こうやって客をあっちこっちへ振り回してくれる映画って良いんだよなあ~。

 実は友人達が以前見ていて、とっても良いから行ったら良いよと勧めてくれていたのだ。確かに予想以上の面白さだった。 日本映画が頑張ってるなあ、このところ。

 この映画のメッセージはその多様さに特徴があるかも知れない。親子関係、夫婦関係、地域、会社の人間関係、などなど、、、。 普通そのように作られた場合、焦点が定まらず印象が薄い作品に成りがちだが、この作品は幾つものラインがほどよく交錯して最後は人間の 「生と死」に持って行くことでしっかりしたものとなっていたと思う。その中でも、私は、「職業的偏見」に興味を持った。 主人公がひょんな事からチェロの演奏家から葬儀に関わる仕事に転職することになる。 そのことから友情も夫婦間の愛情にさえ亀裂が生じるかに見える。それほどに世間は、「葬儀関連事業」 を忌み嫌っているということが正面から描かれている。これには考えさせられた。 知らず知らずに職業で人を判断していることがあるかも知れない。いやあるだろうと思う。

 

 「今日は良い映画を見たね」と話し合いながらエレベーターに乗り3Fから1Fフロアへ降りる。母と荷物を入り口に待たせて、 車を取りに、、、、行くと、無い!確かここだと思うのが、影も形も無い。端から端まで歩いて汗じっぷりかきながら走り回るも、 我が愛車は何処にもない!!頭をかしげながら母に報告。再度探しに行ってくる、 と既に汗じっぷりになっていて必要なくなったジャケットを預けて再び歩き始める。「落ち着け落ち着け」と自分に言い聞かせながら、 よ~く辺りを見回していて初めて分かった。全く違う出口から出ようとしていたため、出入り口から計ろうとしていたあり場所が無いというわけ。 あっちゃ~~、信じられな~い!!

 よくよく考えると自分が入ってきた敷地の一番近いところに入れたわけで、その道路さえ認識できれば間違うはずもなかったんだ。 ところが、まだ明るい内から入り、暗くなってから出ようとするとなんだか様子が一変しているように思えたりして、 簡単に言えばドジをやっちまった、ってわけだ。 めでたく探し当てて待たせてあった場所まで車を回すとようやく安堵した顔になって母が乗り込んでくる。母の第1声=「もう、だいじょうび~? 」私の頭がおかしくなったのかと思ったと言うことらしい。ふひょ~っ!私の方が母のことを心配してるって言うのに~~。って、 言われても仕方ないが、、、。

 

 このドジバナをご飯のおかずに我が家で3人で夕食。そういえば今日はお財布も忘れて行ってたからなあ~。大丈夫かなあ~、まじで。

 

 今日やるべき暗譜作業を明日にのばし、明日から本腰を入れることを決意。(これって、ダイエットは明日から~と似てるなあ。あ~あ。 )

2008年11月15日 (土)

一つ終了。

 シャンソンのコンサートが終了、心からホッとしている。予定を越える人数が入ってくれて、会場は熱気に包まれ、 まるでパリのシャンソニエのようだった。どんな演奏会もホントに集客が大切だ。

 こういうことをすると、色んな方々にお会いできるのが嬉しい。ホントに久しぶりにお目にかかる人もいて、 遠く県外からも何人か来て下さったのは嬉しかった。口々に「来て良かった」と言ってくれたのには胸をなで下ろす。 ちょー多忙な恩師Tさまも見えていてビックリ。早速メールで感想を寄せてくれるという有り難さ。リサイタルをしたら?と書かれてあって、 ムムム。やりたいのはやまやまなれど、オペラに関わっている間、なかなかに難しいことだ。

 古くからの知人で、ご自身もシャンソンを勉強されているNさんという方は私の歌に泣いて下さったようだ。 それはきっと歌詞の良さだろうと思うが、結局はその歌詞を聴く人にきちんと渡してあげないと、理解して貰えないということだ。表現、 んぬんかんぬんを言う前に、明瞭な言葉が大切だ。、、、しかし、日本語は難しい。教室でもしっかりその点を言ってるが、なかなか、、、、。 ま、みんな良くなってきてはいるが~。そういえばそのNさんが「皆さん、お声がしっかりしてらして感動しました。」 と言って下さったのも嬉しいことだった。なんといっても、良い声で歌いましょうというのが私の教室のモットーだから。 今日の主役M女史は自分の声にコンプレックスを持っていて、私はそのコンプレックスを取り崩すのに10年かかった。が、今日は、 しっかりその声を使って自由自在に8曲歌ってくれたのだ。あれだけの大きな拍手を体験したら、彼女も流石にもう変わっただろう。

 今回をもってこの手の発表会は終わりにすると、発表したがみんなから又やって下さいと言われてしまう。、、、しかし、 こういうことをするのに、全ての雑用が私自身に降かかるというのは、とてもじゃないが続けられない。 絶対時間をごそっと取られるのは今の私の状況では無理というモノだ。みんなの指導も時間を増やすし、会場の下見から手配、チラシ、パンフ、 郵便はがきの作成、集客等々、、、他の団体なら、必ずだれかが分担してやるべきモノを全部自分でやって来たのだ。ボランティアも良いが、 体力の問題が付いていかない。ここらで小休止だ。ま、何らかの形でシャンソンは続けていこうと思っているが、、。

 

 このところの睡眠不足を今宵こそ解消しよう!

2008年11月14日 (金)

ピアノ演奏会。

 明日は早朝から仕事が入っていて、もう寝た方が良いと分かっていても、どうも次々とやるべき事に目が行ってしまう。 明日も疲れるなあ~。

 

 今夜はかねてから念願のピアノ演奏会に出かけた。昨年に引き続き2度目となる「イエルク・デームスと田中裕子」 ピアノ演奏会であった。昨年は影アナをさせて頂いたので、本当の音が聴けず、 今年は明日に控えたシャンソンコンサートの為にアナウンスを勘弁して貰い客席で聴いたのだ。今日の演奏会の感想は 「良い音楽はこんなにも短く感じられるのか!?」と我ながら驚くほどに時間が短く感じられたというのが一番。曲目も私好みで、 ドビッシーは嬉しかった。主催をして演奏をしている田中裕子さんは、昨年よりさらに成熟しているのを感じた。まだお若いが、 よりよく歳を重ねて行ってるようだ。

 楽しい「ハンガリー舞曲」の連弾は、聴く側にとっては楽しくても弾く側は大変だったろう。しかも巨匠と呼ぶにふさわしいイエルク・ デームス氏との連弾だ。要所要所でガッチャンコしていると感じた部分もあったが、 アンコールで再びそれを聴かせてくれたときは流石こなれていて、いつもの事ながらアンコールって良いんだよね~、と思ってしまう。

 デームス氏は大きな体でヒョイヒョイと出てきてスイスイと椅子にかけるや否や間髪を入れずにいきなり弾いて行く。 この巨匠と田中さんの違いは私の独断と偏見では、かたや「ピアノに向かっている」のに対して、巨匠は「ピアノの一部になっている」 とでも言おうか、聞こえてくる音色は本当にピアノが喜んでいる、という音だ。

 しかし、私は必ずしも若い音が嫌いではなかった。彼女のテクニックの見事さもさることながら、音に対してまっすぐな姿勢が好もしい。 すがすがしいというか、さわやかというか、シャープな音は今も耳に残っている。 これからもこんな素敵な演奏会を高松の人々に提供し続けて頂きたいものだ。きっと、裏は大変だろうが、、、。

 そういえば、このデームス氏は聴衆に対してとても厳しいので有名で、昨年は客に向かっていきなり大声で怒り始めたモノだが、 今日は流石に2度目とあってか、観客の方がずいぶん良いマナーで鑑賞していたのには驚いた。矢張りこれも一つの教育かも知れない。

 

 おっとシンデレラタイムだ。化けの皮を剥がしてね~ましょ!

2008年11月13日 (木)

よか天気つづく~。

 本日も快晴。来店客も何やら楽しげだ。「きれいになって、これからどっかに行きます。」と口を揃えていう。ホントに人間て、 天候に左右されるなあ。かくいう私目も例外ではない。今日は仕事がはかどるし、「暗譜」も進むというものだ。

 母も自転車を押してやって来たし、今日は元気そうだ。夕飯をうちで3人で食べていてもなんだかハイテンション。 そこへお嬢から電話がかかり、一層元気になる。孫とはこんなにも可愛いモノだ。

 で、あたしゃ今日の最後の締めくくりで「岩盤浴」にも行く。これがあるとないでは睡眠が全然違う。が、本日最後のドジ勃発。 40分入れるのに、10分も遅れて行ったため慌てていた、確かに。が、係の人に「広い方ですか?個室ですか?」と聞かれモチロン普通に 「個室です。」とそこまでは良かった。が、彼が指示するのを待たずに個室のドアーを手前に引っ張ってしまった。 するとナント中には先客がおわしますではないか!?このところいつ行ってもがらがらで、空いてるものと頭から思ってしまったのだ。 中の人と目と目が合って、あちらが「ぎゃあ~っ!」と大声を挙げたので慌ててバタンと閉めて「スイマセン」と謝る。まあ、 トイレでなくて良かったし、男性でなくて良かった!てなところ。担当者も苦笑い。でもなあ~、あの女性は何に驚いたのか? あそこまでビックリしたのはな~ぜ?もしや、メンバーのA夫妻のいうように、あたしゃ色んなところで「猛獣」に見えているのか?彼ら曰く、 新人が入ってくると、「舌なめずりをして」迫って行ってるらしい~。そうかなあ?食べた記憶は無いんだけど~。

2008年11月12日 (水)

今日は秋晴れのさわやかなお天気だった。

 今宵もどうやらこの日記を書くどころではなさそうだ。なんだか風邪っぽくなってきたから、少なくとも1時台には寝るとしよう。

 土曜日に迫ったシャンソン・コンサートに、呆け防止のために新曲をと頑張っていたが、どうも曲が身体に入ってこない。 やっている内に色んな言葉に引っかかってくる。、、てなことで、ピアニストに急遽昨日になって「楽譜がないんだけど、、、。」と泣きつく。 「まさか、それって、今回のじゃないですよね?」と言われて、「やっぱりねえ」と内心すっかり諦めたのを素早く察知してくれたSさん。 「分かった!今回歌いたいんでしょ!?」「やります!やる!やるから!」と、破れかぶれ的ではあったが頼もしいお返事。 持って行った音源で楽譜を起こし、チャンと翌日の今日仕上げてくれる。にゃ~んと、ありがたい!早速それで歌ってみて、 やっぱり選択は間違ってない、と確信。全体の構成を考えるとやっぱりこれだ。、、、でも、ねえ~、3日前に頼むことかい?全く!(反省!!) それに、全く覚えてないモノを、今日から覚えるという事だし~、一応覚えたとしても人前で歌うとなると、ちょいと怖いかも~。 このところ記憶の泉が枯れかかってきているし、な~。ま、やるっきゃない。

 記憶で思い出したが、先日息子達から夫に送ってきた誕生祝いの「万歩計」を、今夜も夕食時に自慢げに夫が見せびらかす。しかし、 これは少なくとも私の記憶では、これで3回目のことだ!そう告げると全くその覚えが無いようで、一瞬ギョッとしていたなあ~~。 これにはこちらの方が一瞬ゾクッとした。、、やれやれ、、、。

 

 今日のレッスンの間に友人達がやってきてわいわい騒いでいたが、 驚いたのは先日わが古着をKさんに40点くらい処分してと渡していたら、それが全部4人ほどではけてしまったというのだ。 全く有効に活用してくれたようで凄~く気持ちが良い。捨てるのはやっぱり気が引ける年代なのだ。こうして、 今日も全く賑やかな我が家ではあった。午前中の陶芸教室で、焼き上がったものに色づけをした、あの落ち着いた時間と対照的なそれ以後の時間。 これで私の精神のバランスが保てているのだろう。ふ。

2008年11月10日 (月)

はらほれは、、、。

 全く信じられない多忙さだ。我ながらよくぞ身体が持っている。弟夫婦が旅行に出ていて朝から母のお付き合い、 病院の時間に間に合わず、母をうどん屋さんに送り込んでおいて、大急ぎで食べて、「ゆっくり食べてね」と言い残し、目の前の郵便局と、 近くの銀行をやっつける。一度母を家まで送っておいてから車を飛ばしてカルチャーだ。今日は週末のコンサートに向けてピアノ合わせ。 10名ほどの個人レッスンをして20曲近くの曲を集中して聴き、直していくと、本当に神経が疲れ切る。 Cantiamoで会長がいつもよれよれになるのが分かるというモノだ。

 生徒さん達には毎日正の字を書いて10回以上歌っておいてね。と言ったが、そりゃああんた、自分の事だろうと陰の声。いやほんと。 私が一番練習が出来てない。それどころではない、というのが正直な感想だが、そうも言ってられない身分だ。明日は自分のお勉強会だ。

 急いで帰って洗濯物を取り込み、夕飯の下ごしらえをばばばっとして、飛び出し母を迎えに行く。 病院の閉まる30分前に着くという離れ業。このところ母が元気がなく、 以前から気になっていて今日は診察室に一緒に入り詳しく検査結果を聞く。想像通りの結果で、ゆっくりと治療するという方向が見えて一安心。 担当医から、「お元気ですよねえ」と言われ、そりゃあ一般の人から見るとそうなんだろうが、 いつもはもっと元気な母を知っているだけに心配だったのだ。

 こうして夜のちぇち練に突入したが、実はその前にカルチャーに忘れ物をしていたと連絡があり、 またぞろそこまで舞い戻ったというおまけ付き。こういうドジがあって、余計忙しいのだ。やれやれ。

 家に帰れば口を開けて待っている夫のために大急ぎで夕飯だ。食べるのは10時半という時間。もし私が夫なら、 7時からじっと待たずに、絶対何かそこら辺のもので済ますと思うんだが、、、。信じられない根気強さ、というか、なんだろう?これは。 でもって、「もう死ぬもう死ぬ」とお四国参りを800キロ車で走ったことの疲れを理由にのたまう。そんなんじゃあ、御利益は無かったの? と嫌みの一つも言いたくなるってもんだ。(言わなかったが)

 しかし、帰ってからがこれまた大変だ。メールの山を処理しなくてはならず、 明日からの会長レッスンのスケジュールを決めなくてはならない。もうこういう仕事からは足を洗いたいモノだ。 せっかく申し出てくれているSさんにやっぱりお願いしちゃうのも良いかも~。気の毒だが、、、。そうこうしているうちに電話が次々、、、。 こちらからも物事を進行させるための電話を、、、。今日こそは早く寝ようと思ったに、、、やっぱり今夜も3時だなあ。

 こんな状態が続けば、もうすぐ頭がパンクするかも知れない。まじで、もう良いかな?なんて、考えてる自分が居る。 こないだ会った人からも「蓮井さん疲れてますねえ?」と言われてしまったが、ホント。オーバーワークだ。何とかせねば、、、。

 これからチラシのチェックをやったら一応今日の仕事は終わりとしよう。台所も洗濯物も全て明日に回そう。 ホントに無理が出来なくなってきているなあ~。

2008年11月 9日 (日)

予報よりはあったかいかも。

 こないだから気になっていることを少しずつやっつけようとしていて、それが何かと言うに車の中のこと。 まずゴミ入れがどこにも付けられないのにイラついていて、それは先日母と買い物にいたついでに購入してきて、不本意ながら付けている。 その前はドリンク入れで、どうも純正ものは使いにくい、というか、手が長い人用のようで私にはよろしくなかったので部品屋さんで付けて貰う。 で、今日は助手席用のバッグというかモノ入れだ。バッグを置くところもないので、 助手席に置いていてはブレーキをかけるたんびにドザッと前に落ちてしまっていたのだが、これでオッケー、のはず。 こういうモノがきちんとしてないと妙に運転が落ち着かない。これって、私だけ?

 

 今日は夫の誕生日に向けてだろうやたら立派な「万歩計」が息子達夫婦から送られてきた。「お四国参り」 から帰った夫はやたら上機嫌である。早速御利益が現れ始めたかと思ってるのかも~。てええことは、、、 むむむ来月の我が誕生日には何やら恐ろしい予感がしてきたなあ~。健康グッズでないことを祈ろう。な~んてね。貰わぬ先の余計な心配だ。 くれるかどうかも分からない。

 

 野球にはトンと興味がなかったが、偶然西部の新人ピッチャーKを見てからその子が余りに面白くて、つい今日もテレビで観戦した。 若くてちんぴら風で、それでも胸に熱いモノを持っているのを感じさせるユニークな若者だ。今日遂に彼らが日本一となったのは、 その前の試合から分かっていた結果だ。久しぶりに野球が面白かった。

2008年11月 8日 (土)

外国語。

 本日の夕食はリッチにフランス料理とあいなった。過去にも昼間行ったことがあって、お誘いした方が私の車の後を付いてくるのにも、 自信たっぷりの先導をしていた、にもかかわらず案の定迷子になった!昼と夜とでは全く違う。まあ、結局はたどり着いたが、、、。

 お相手のOさんはいたく感動してくれて、「美味しい」を連発。高松にもこんなところがあるんですねえ~、とお店の雰囲気にも大満足。 しかしまあ、この高級店も満員だ。かろうじて予約が取れたような感じだったなあ。

 彼女は日々母上の看病とかで、お疲れとか、ずいぶんストレスの発散になったと言ってくれるが、私的にはこのところ外食が多すぎて、 どんなご馳走もえっぷ状態。口には美味しいが、何を食べても感動がない。やっぱり大した物でなくても家で食べるのが一番美味しい、 と情けない感想が湧く。、、、以前はこんなことなかったのになあ~。やっぱ歳かあ~。

 

 今日はお嬢と外国の歌を日本語で歌うことの是非について議論白熱したが、なかなか難しい問題だ。外国のものを翻訳した途端、それは 「似て非なるモノ」となり、本物ではない。ということも言えるが、しかし、その原語が分からない人の前で歌う場合、 原語で歌う事に意味があるのか?という疑問も湧く。楽器というのは元々言葉が付いてないから、世界中の人が、 それぞれの感性やさまざまな概念で自由に鑑賞できるだろう。これが歌となると、どうしても言葉の問題から目をそらせないことになる。仮に、 訳詞もしくは意訳による作詞で歌うとして、それが人々に与える感動もあるわけで、じゃあ、それは全てまがい物であって、 メロディーを借りた別物かというと、そうも言い切れないと思う。そもそも「表現」自体、フランス人がフランス語で歌ったからといって、 作詞者作曲者の意図したとおりのものが、みんなに歌えるというモノでもないだろう。「表現」というのは、 何かもっと奥が深いモノのような気がする。結局は、バベルの塔が倒れて以来の人間の言葉の分裂化による問題が、 ここにも現れているということだ。

 今日はイギリスの友人にようやくメールの返事を出した。全く疲れる作業だ。喋るのはごまかせるが、書くのは大変だ~。、、、 言葉の違いは、かくも人々を悩ませる。

2008年11月 7日 (金)

写真は良いなあ~。

 本日のカルチャーセンターには、先日の記念公演の写真が所狭しと至る所に貼ってある。 わがシャンソンメンバーの小芝居もちゃんと映っているが、どれもこれもどんな上手い役者が演技しているのか、 というほどの立派な写真となっている。まあねえ~、写真は黙ってるからねえ~。と店長につぶやく私。「そうなんですかあ? 何か失敗してたんですかあ?」と不思議がられる。てえことは、観客には分かってないってことだ。観客は台本を知らないから、 もともとそう作られたモノと思うのだ。やれやれ、ありがたいような、、、。で、帰ろうとする私の背中に、「あ、先生、 ビデオがもうすぐ出来ますから!」と声がかかる。「ええ~っ?あんなもの、消えるから良いのに~。」とつい返事して笑われてしまう。 いやはや、この気持ちは舞台に立つ人しか分からないだろうなあ。

 

 実は、今朝は私は死んだように眠っていて、夫が遂に私はあの世行きかも、とそ~っと寝室を覗いたらしい。 11時近くなって階下へ降りていくと、ゲラゲラ笑いながらそう報告してくれる。このところ余りに睡眠不足が続いていたので、 昨夜は入眠剤を飲んで、「明日は目覚まし時計で起きない」と決心して眠りについたのだ。2時過ぎに寝たのだが、ほんとに良く眠ったもんだ。 ところがスッキリしてるかと思うとそうでもない。逆に疲れが出ていてだるいだるい。で、さっき夕食後にマッサージ機にかかり、にゃにゃんと! 又しても1時間寝ていたらしい。人間て、こうして勝手に体力を戻してくれるんだなあ~。

 

 筑紫哲也が亡くなった。私のあこがれの人だった。説得力のある話しぶりと、思考回路がとても好きだった。 時々東京で演奏会に行くと彼を見ることがあったが、大きな人でよく目立っていた。これでもう、 東京で演奏会に行っても彼の姿を見ることもないのだ。本当に残念なことだ。、、、このところ、日本人が誇る人が次々と亡くなる。まあ、 それは当然のことではあるが、、、。

2008年11月 6日 (木)

願い。

 昨日も今日も新しいレストランで「ランチ」だった。昨日はパスタがメインのバイキング料理。感想は、「美味しいけど、 元が取れなくなってきている、、、。」という淋しいモノ。このおみっちゃんにして、、、、、!!ま、その日によるかも知れないが。で、 本日はちょいと中心から外れるが噂に名高い「H」という和食のお店。これがなかなかに美味しかった。ほどよい量も嬉しいし、 静かなたたずまいの店内も落ち着く。いやあ~、高松も色々あるなあ~。驚くのは、昨日も今日も満席だということ。 これほどみんな外食する時代なんだ。この状況だけ見ていると、日本が不景気なんて嘘みたいだ。

 今日は長いお付き合いになった音楽家との久々の会食だったが、約2時間に及ぶ会話は相当深くて広いモノとなった。 溜まっていた話題がありすぎたということかもしれないが、、、、。

 溜まっていた話しといえば、今度訳あって再び上京することとなったが、 前回会えなかった友人に電話してみるとまあ堰を切ったように喋る喋る!それというのも彼女は結婚以来お姑さんと暮らし、 すっかり大変な状態になったその方の扱いに苦慮しているということで、 自分達の生活と母親の状況をどう折り合いを付けて暮らしていくかと日々奮闘しているという。でも、そばからご主人が「会ってきなさい」 という声が聞こえて、どうやら再会出来そうなのは嬉しい。何しろ、私は東京にも友人が沢山にて、 ちょっとやそっとではみんなに会って話すことが出来ないのだ。以前はそれでも一日に3組と会う、なんてこともやっていたが、 もう今となってはその元気はない。前回に一人、今回に一人が関の山だろうなあ。

 

 パソコンを打っていると、テレビから美しい声が聞こえてきて思わず画面に近づくと、全盲のソプラノ歌手が歌っていたのだった。 それ自体も凄いと思うが、お子さんが二人いて、お姉ちゃんはご両親と同じく目に傷害を持っているようで、 その子の教育が余りに厳しく途中からではあったが見ていた私は唸ってしまった。「健常者と同じようにしつける」 というのがそのご両親のモットーらしいが、そしてそれは自分自身が経てきた道のりだからこそ、きっちりした価値観の元やっていることなのだ。 が、客観的に見ていて、つい涙が溢れた。「健常者と同じ」ではなく、健常者以上に厳しくしつけられている、と思った。でも、 ご両親には確たる信念があり、あくまでこの子の将来の仕合わせのためにこうしていると言う。その子は目が見えないせいで、 うっかり花瓶を割ってしまう。それを自分で片付けなさい、というわけだ。学校では先生が危ないからとガラスに触れさせなかったというが、 父親はあくまで厳しく自分でやれと言う。危なっかしい手つきで床を探りながら一つ一つ破片を探るこの少女が、泣きながら「ごめんなさい」 を繰り返すその声は、泣いてはいるが「悲しい」ばかりではなく、「甘えません、自分がしたことは自分で片付けます。」 という決意の混じった絶叫だった。まだいたいけなこの少女が、ここまでの反応をするとは、 この家族の家庭教育は昨日今日始めたのでないことがよく分かる。きっと自立した素晴らしい人間に育つだろう。 そしてどうやら健常者として生まれてきたらしい下の女の子にとっても、平凡な家庭で育つのでないだけに、勇気や愛情が豊に育つのではないか、 と思った。こうして真剣に闘いながら暮らしている人たちに幸あれ!と心から願う。

2008年11月 5日 (水)

記念すべき日。

 ついにアメリカ大統領がブッシュからオバマにバトンタッチだ。他国の大統領選がこんなにも気になるというのもおかしなモノだが、 今日は朝からその話題が出る出る。陶芸の先生はアメリカ人だが、やはりオバマ支持のようだった。 当確らしいとのニュースに良かったを連発されていた。実際には彼が何をするのかが見えてるわけではない。ただ、彼が若くてエネルギーに溢れ、 知的で熱い心を持つ、、、まあ、一言で言えば「かっこいい」という点が、大いに支持された点ではないかと思う。私の周辺では、 みんなオバマ派だったもんなあ~。

 ニュースをみていて思わずもらい泣きしたのは、彼が勝利宣言の演説をしているときに、 一人の中年黒人男性が滂沱の涙で顔がぐちゃぐちゃだったのを見たときだ。この人の顔には、 人種差別の国アメリカで長い間苦労してきたであろう歴史がうかがい知れた。

 そしてオバマ氏の演説は、これ以上はないくらいにすがすがしい。人があらねばならない姿を、何の逡巡もなくまっすぐに述べる姿は、 アメリカの良心を代表しているかの様だった。この演説が全て実現してくれれば、地球ももっと住みやすい星になることだろう。

 

 しかし、日本にはこのような素晴らしい演説が出来る人、居るかなあ?

2008年11月 4日 (火)

秋去りて、、冬来たりなば、、、

 昨日だったか、おとといだったか、、、定かでないが、深夜のNHKテレビに山田太一監督が出ていて、 とつとつと大切なことを喋っていた。「私は役者に色んなセリフを与えるし、色んな演技を要求します。しかし、 視聴者にはそういう目に見えたり耳に聞こえてこないモノをこそ感じて頂きたい、と、いつもそう思って作品を作っています。」というものだ。

 これは、先日のある演奏会で私が感じた疑問に一つの答を出してくれたと思った。

 その演奏会は、これから演奏する曲の冒頭部分とか、盛り上がる部分を実際に弾いて見せて、 「チェロならここは素敵な男性が枯葉を踏んで並木を歩いている、、とかを連想して下さい。」「そこに美しい女性が現れます、、、」 でヴァイオリン、というわけだ。「モチロン、想像は皆さんの自由ですが、、、」といくら言われても、その解説を聞いた後では、 それじゃない想像はもの凄く出来にくい話だ。今聞いたことを払拭しようと初めは努力していたが、途中で虚しくなって諦めた。 メンデルゾーンさんごめんなさいってなもんだ。

 音楽に限らず、作品を鑑賞するのに何かしら限定されたのでは、面白くない様な気がするがどうだろう? あらかじめ解説本を読んでから映画を見る様なモノ、推理小説のラストを知ってページをめくるようなモノだと思うが、、、。 山田太一の言うように、そこに紡ぎ出されるモノを心で感じられなくては、「それっきりよ~」だ。

 これは市が企画した演奏会で、クラシックを一般の人々にも分かりやすく、という注文が主催者側からあったのかも知れない。 だからこその第一部は童謡唱歌のたぐいだったのだろう。しかし、これでは、 本当のクラシックの良さを知らしめたことにはならないのではないか?小学生達も大勢来ていたが、 彼ら子供の感性の方がそんな説明よりももっと優れていると、私は思うのだが、、、。これでは、ますますクラシック離れが起きるのではないか? 何故かというに、これから先クラシック音楽を聴くと何かしら映像を結ばなくては、と、その日参加した小学生達は思うのではないか? それは鑑賞の妨げになるばかりか、音楽を音楽として楽しめない人を作ってしまうと思えてならないのだが、、、。

 キーツという夭折の天才文学者が、「優れた音楽は音がない部分が面白い。」と語っているそうだが、 この深遠な芸術鑑賞論こそが真実をついていると思う。

 

 今日はうんとこさ久しぶりに岩盤浴に行き、たっぷり汗を流してきた。目的は二つ。一つはモチロン快眠の為。もう一つは「暗譜」 である。15日のシャンソン発表会のためのもので、自分にとっての新曲を今から覚えるつもりだ。約40分の缶詰でまあ、半分は覚えたか。 いやいやそれは錯覚で、殆ど汗と一緒に流れ出たかも知れないなあ~。しかし、午後11時過ぎというこの時間に一杯の人がお風呂に入っていて、 鏡のブースがなかなか空かないのには参った。平日の今日がこれだけ混んでいるというのは、つまりいつもこの時間帯はこうなのか? しかも年齢が高い人が多いことにも驚く。宵っ張りのお年寄りが増えてるのか?

 そのジムに11時半ぎりぎりまで居て外に出る。真っ赤になった顔を外気にさらすと、外はもう冬の気配だ。

2008年11月 3日 (月)

又しても丑三つ時~

 今日は間違いなく打ち合わせを実現。525円のランチも今日はメニューが違っていて、美味しく頂く。 相手のM嬢はひどい風邪だと言う。そういえば心なし顔色が青い。てことで、 あまり長話もならずプログラム作成については大まかな説明で切り上げる。で、 あたしゃ又しても夜の打ち合わせ用の資料を持ってくるのを忘れたことに気づき引き返し、帰ったついでに洗濯をして、今日の演奏会は第九だ。

 昔、5年連続で出演したことがあるにもかかわらず、全然覚えてないというこの不思議。へえ?こんなに難しい曲だったっけ? てなもんだ。ケッコウ人が入っていて大ホール1階席はほぼ満員だったので、3階席に陣取る。しかしこれが大間違いのこんこんちき! 私の後ろには親子とおぼしき女性二人が最初から最後まで喋り続けている。音楽がフォルテになるとそれに負けまいと大きな声で喋る。 余りにひどく後ろを振り返ったが全く意に介してない様子。まるで自宅でテレビを見ているようなしゃべり方だ。さっぱり集中できない。 今日は全く運が悪かった。

 しかも相変わらずあのブラボーおじさんだ。演奏はたっくさんの合唱団とソリストとオケでこれ以上ないくらいの華やかさ。、、、だが、 小学生らしき子供が一人貧血になったのか最前列でくずおれてしまい、最後まで立てなかったのは可哀想だった。まあ、 こういう会をず~っと続けているNさんは凄い。何度も怪我をしたり病気をしたりだったのに精神力でこの香川の第九を支え続けている。 「第九の母」と呼ばれて当然の人だ。やっぱり女性は強い。

 

 終演後場所をうんとこさ南に移して会議と歌の合わせであった。合わせはともかく、来年のオペラに関する結論はなかなか出ない。 こちらを立てればあちらが立たず式の悩みに覆われて、私自身頭が痛くなってきた。こうしてまた、「産みの苦しみ」に突入だ。、、、 しかし副会長は明日の朝一番でフランスへご出張らしい。信じられないお元気さだ。20時間飛行機とは考えただけで今はぞっとする。 そのうち又行きたくなるのだろうか?このところ全然そういう欲求が湧かないが、、、。

2008年11月 2日 (日)

大阪弁。

 我が悪友の一人が大阪から帰ってきた。で、急遽別の悪友を二人ほど招いて、鬼の居ぬ間の心の洗濯をした。ところが、 本日はその前に久々の(?)大バカをやってしまって、ついその話を酒の肴に出したところ、モウレツな大阪弁でまくしたてられた!「もお~っ! あほちゃうん!?そんなこと、何遍したら気が済むの?あきれてもたわ!あんさんのブログ見てたらようもまあ懲りもせんというかなんちゅうか、 呆れてものもいえへん!」て、そんだけ言えば十分だ。

 で、アチクシが本日何をやらかしたかと言うに、今度のガラコンのパンフレットの打ち合わせに、 とある喫茶店を約束していたのであ~る。が、今日は来店客もあり、その合間に溜まっていた夏物を洗って片付けなくてはと、 何回も洗濯機を回し、打ち合わせの後の演奏会のために化けなくてはならず、とにかくあたふたジタバタ走り回っていたのだ。

 昨日は遂に夜中の3時までかかって夏物と冬物の入れ替えをしてしまって、 その作業から派生した掃除やら片付けやらも一気にやっつけた。が、その洗濯が残っていたのだ。しかし、 全部干していると余りに約束の時間に遅れてしまうので、最後の一かごを残したまま車のエンジンをかけようとすると家の中の電話が鳴っている。 慌てて鍵を開けて中に入り用件を承諾して再び車に戻って、それからがイライラの連続。そういうときに限って近い道を思いつかず、 遠回りした結果になり、その上道路が混んでいる。モチロン遅れる旨のメールは何度か入れたし電話もかけるが留守電だ。ようやく目的地に着き、 急ぎ店内に入るも、その打ち合わせの主は居ない。30分も遅いというのに、で、ある。まあ、この近くの人だからそのうち来るだろう、 と高をくくって「日替わりランチ」なるモノを注文。ボンヤリと庭の西洋なしを眺めたり、お庭の様子を眺めていてハッとした。「あっ!もしや、 これって私の勘違い?」演奏会の前、というのだけが頭から離れず、朝起きてからず~っと、「遅れてはイケナイ」 という観念にとらわれ続けていたが、、、と手帳を出してみると、しっかり明日の日付の所に「打ち合わせ」と書いてある。 ぎょぎょっと思った途端Mさんから電話。「あの~、私~、明日って~お願いしませんでしたかあ~???」

 結局そこは初体験の洒落たお店で、それにしてはランチが525円でビックリするほど安かった、 と悪友どもに告げるとみんながゲラゲラ笑いながらもあきれ顔。で、その大阪の友人はわざわざ事の次第を我が娘の携帯に電話して告げ口。 しかしさんざんアルコールが入ったあとだからしていきなり自分の感想から入ってる。「あんたねえ、あんたのお母さんはねえ、 ランチが525円で安いやなんかいうてんねん、おかしいやろ?日付くらい見いっちゅうねん。手帳持ってはるんやから。グチャグチャグチャ、、 、、」一杯喋ってる割に前後の脈絡がないことを喋るから、相手にはきちんと状況が把握できていないはずだ。 それを聞きながら又外野がゲラゲラゲラ。そこまでしなくても~と言いつつ一巡した携帯がこちらにも。「お母さん! 私は今演奏会から帰りなんだからねっ!酔っぱらいの相手をしてるわけにはいかないのよ!!」とオカンムリ。ハハハ。何もかもがおかしい。

 やっぱり日本酒が効いたのかも~。みんなよく飲んだなあ~。これで本日のアチクシのドジバナはお~しまい!

 

 昨日やっつけた衣類の整理中に、ずいぶん前に購入して数回手を通したことがあるスーツが出てきて、これは特別にお気に入りのもので、 いまの体型になっては全く着られないモノだ。でも、誰かに着て貰いたい今でも十分通用するデザインのもの。で、 ちぇちのメンバーのSさんが用事でやって来たので「ちょっとかくかくしかじかだから、合わせてみてよ」と言うと身体に当ててみて「無理」 という。へえ?私よりずいぶんほっそりしてるのに?と不思議だったが、てえことは私も昔はケッコウ普通だったのか?へへへの気分で、 後から大阪の友人に見せるとこれがぴったり。メチャクチャ喜んで「悪いわねえ」とまで言ってくれる。彼女は今でも登山が趣味、 ゴルフにジムと常に身体を鍛えていてモチロン贅肉なんて縁がない人。てえことは、これを着てた頃の私ってそ~んなにスマートだったんだあ!  わ~お。意外。自分の中では私はず~っとデブってたと思いこんでいたが、そうでもない時期があったらしい。

 昨日夫から、「前に着てたもので、今は合わないモノとか、去年一度も手を通してないモノとかはさっさと処分すべし!」とアドバイス? を受けていたが、かなりそれを実践してみてスッキリした。もうしばらくは衣類は買わないぞ~、 と決めて演奏会後に立ち寄ったYタウンでもいつも行くような店は素通りして何にも買わなかった。そのせいというわけでもないが、 ブランドのバッグのバーゲン品を衝動買いして、ご機嫌。(結局買うんだ)

 

 演奏会づいているが、今日もまたあのブラボーおじさんが来ていたのには参った。演奏家達が不審そうな顔をして客席を見ていたなあ。 あの方は見られているのが快感なのか?、、、まあ、客のあるべき態度としては私も偉そうなことは言えない。まず着席するといきなりの睡魔。 そして曲がお子様向けの唱歌のたぐいだと分かると、ますます眠い。だのに、 これから皆様とご一緒に秋を歌いたいと思いますと言われていきなりぱちっと目が開く。で、第二部に入り、 メンデルスゾーンのピアノトリオになりこれは集中して鑑賞できそうだという予感があったが、 事前に演奏家がご丁寧な解説を演奏を交えながらやってくれて、これは全く個人的な感想だが逆に音楽に集中できなかった。 全く違う曲で音楽の鑑賞の仕方などあるのは良いが、今から演奏を聴くというその曲について、 あれこれ言われると非常に心が限定されてしまって、自由に鑑賞できなくなる。クラシックを分かりやすくという配慮だろうが、、、、、ま、 これについては又触れることもあるだろうが、、、、、てなことで、結局は唱歌を1曲歌いに行ったような感じ。

 

 明日も「第九」なんだ。

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