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2007年11月19日 (月)

今日は接骨院。

 演奏会が一つ終わった。といっても自分のではない。なので、余計疲れたとも言える。 終演後お役ご免になったので同じビルの7階でのちぇちの練習に参加するも、全然元気が出ない。幸い、会長のお出ましもあり、 クリスマスの準備もしいのと、みんな自立した練習をやっていてくれて、幾つか質問を受けたり、指示したりはあったものの、 私は殆ど椅子のお守りに徹することが出来た。

 5時前にこのビルに入り、終演までの4時間ちょいは、色んな事があってただ陰アナを読めば良いというものでもなかったのである。 すっかり、主催者側に立って気配りというか、実際お手伝いの方に気を付けなくてはいけないことをお教えしたり、 何かとお仕事をしていたというわけだ。ひとえにこの公演の成功を願うが故の行動であった。

 しかし、集客は予想通り、いや予想以上と言うべきか、満席の上に通路にも舞台上にも沢山の椅子を出しての公演となった。 終演後ロビーに出ると、観客の中には今回の女性ピアニストを応援する人達の顔も見え、お互いに我が事のように成功を喜び合ったものだ。全て、 彼女の情熱がもたらした結果だ。

 顔見知りの舞台さんが段々興奮状態になり、まあそれでも、客にストップを出さないで兎に角全員に椅子を出してくれたのを見ていて、 私は思わず言ったもんだ。「あの~Mさん、私たちの時も舞台に椅子を置かせて下さいね~。」と。「ええ~っ!?それはないでしょ!? オペラですよねえ?道具さんが困りますよねえ~。泣きますよ、きっと!」と言うのに、「だって、 キャッツだってちゃんと舞台に客席作ってたし、サントリーホールは最初からこんな形だし、、、」と反論。さあ、 そんな議論が我々の本番で交わされるほど、観客が動員できれば良いのだが、、、。は~っ。

 それはともかく、本日の演奏会は中身の濃い素晴らしいものになったようだ。ようだ、というのは、客席には遂に一度も顔を出せず、 ず~っと、寒い袖で待機していたので、チャンとした音が聴けてないのだ。勿論エッセンスは充分伝わったが、、、。そこまで届く芳醇な音色は、 想像力をかき立てたし、良い音楽のもたらす全てを包括する空気は厚いドアーを隔てていても私を包み込んだが、、、。 これを客席で聴きたかったなあ~。まあ、友人から報告を聞くのも楽しみだ。今回は、この演奏会を心から応援していたので、 私なりの目的は達した訳だ。

 79歳の男性ピアニストは、袖ではとても優しくて、私と短い挨拶を交わすときもにこやかな笑顔だった。そのお顔の裏には、 厳しさが隠されていたのだろうが。来年80歳を記念して又演奏会をするとの頼もしい締めの言葉だった。こういう人を見てると元気が出る、筈、 、、、側で調律のGさんが「まだまだあと7,8年は僕も行けますかねえ~」としみじみ述懐していたのがおかしかった。

 

 80歳ねえ。。。。接骨院なんか行ってる場合じゃなかった。ガンバロウ!!

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