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2007年7月 9日 (月)

観劇。

 今日はちぇちが出演依頼をしているK落語家の出演する芝居と映像の一緒になったユニークな舞台を見にいった。奇をてらうではなく、 チャンとした舞台制作上の理念が感じられて、私には好ましいものだったが、帰り道、「映画はいらんわなあ~。」 「なんかややこしいだけやしなあ~。」という高齢の方々の声が聞こえて、フムフム、いろんな人が来るからねえ、こういうものは、 と面白く納得しながら帰った。ところが同じ車で行ってたちぇちの仲間達が、さっぱり分からん芝居だったとか、 さっきのお婆ちゃん達とおんなじ声を上げたのにはムムムのム。そうなんだ、これだから舞台は難しい。せっかくの「創意工夫」 もその真意が分からない人が観る可能性がある。ま、オペラの場合なんか特にそうだろうなあ。 観客のイマジネーションに頼るほか無い部分が多いのがオペラだ。所謂説明というのが無いんだから、 多少矛盾して感じられるところも想像力を働かせてつないで貰うしかない。

 今日の芝居は、会話のテンポが良くて、それぞれの出演者が、それぞれに平均点以上の演技をしていたと思った。 かなり練習したのだろう。一人一人が舞台上で自分の演技をキープ出来ていたことが、芝居に変な「スキ」を作らなかった理由だろう。 大体に於いて、アマチュアの芝居には、この「キープ力」が欠ける場合が多く、自分のセリフが終わったら、舞台上であるにもかかわらず、「素」 に戻ってしまう人が多い。セリフのある人だけが演技している舞台というのは、見るに堪えない。観客の頭の中には白け鳥が飛んで仕舞う。

 ロビーで客だしをしていたK氏が、「これが終わりましたら、次はそちらさんにまいりますんで。どうぞ、よろしゅうお願い致します。」 と握手をしてくれたが、さて、今日の芝居に勝たないまでも、そこそこ納得の演技が我々に出来るかどうか、、、!

 「喜劇」というのは、大変に難しい。今日のは、その喜劇に「悲劇」の映像を組ませることによって、芝居に深みをもたせた。 過去や未来や現在が渾然となって居るかのようで、「輪廻転生」を思わせるキーワードを使い、そこに必然性も描いてみせた。 しかもセリフはやさしいもので、「うち、死んでも又ともさんと会えるかなあ?」というようなものだ。

 映像も、美男美女を使わず、身近な人物で日常的に「あり得ること」として描いていたのは、好感が持てた。

 唯一欠点を上げるとしたら、「笑い」が滑ることが結構あったところか。もったいない。が、これとても、ことほど左様に「喜劇」 は難しいということの証に他ならないのだ。あ~あ、12月が心配だあ!

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