スレスレの美学。
な~んて表現すると、どっかから怒声を浴びるかも知れないなあ~。だって、 ものすこ~いフアンがいることで有名な宝塚公演のことだからだ。
私の知る限りでは、シェイクスピア翻訳家で有名なO先生も大フアンの一人。 あのお方は年間300本の舞台を観るとおっしゃってたからなあ。色んな物が好きなんだろう。
母を連れて行ったが、行く前からとても楽しみにしていたらしいことを娘から聞かされていた。なるほど、いつになく興奮状態の母。 しきりに父がフアンで大阪にいた頃月2回のペースで観に行ってたらしいとか、自分が以前、本舞台で観た時の事とかを、 車の中から劇場の座席に着いてからも喋り続けている。勿論同じ事を何度も聞かされるのだ。暗記するくらいだが、 時たま角度を変えて質問してあげると、又それなりに違う視点で話が出来る事を発見。以来、同じ話でも退屈しなくなった。、、これは余談。
で、舞台はというと、華々しい舞台装置といい、めまぐるしく展開するダンスといい、美しい衣装といい、 予想を裏切られることなく大いに酔えた。所謂男装の麗人は、よく考えられていて、動き一つにも計算があり、「男らしさ」 を十分表現できていたと思う。、、、、しかし、それは、まあ、一部の人だ。バックコーラスの中には、「@女」が抜け切れてない人も何人か、、 、、。それ以外にも、高齢者の男役演技にはかなり無理がある。イヤ、勿論シェイクスピアの時代も女性役を少年でまかなってたらしいから、 このようなやり方は別に「あり」で良いのだろうが、、、、。男らしい男、でもなく、女らしい男、でもない、ステキ、と思わなくもないが、 きっと、本物の男が一人でもそこに混じると、途端に興ざめになるのではないかという、 スレスレの美学とでもいうべきものを感じて仕舞ったのだ。
それはともかく、まずは最初に出てきたスター女役?の女性の顔の小さいのに驚いた。ぺっちゃんこのお腹と!母の言う 「ひばしみたいな足」に、私の腕くらいかと思うほどのウエスト(ベリーダンスの時)、顔の半分ほどもあろうかと思われる瞳、で、あのメーク。 一方の男装の麗人も、この世の人とは思えない、全くの異次元に住む人々のようだ。イヤ、全く。休憩時に前から歩いてくる観客の顔が、 全員ブスに見えてしまう。ていうか、まあ、夢の世界だ。しばしの時間、夢を見に来てるんだろうなあ、みんな。
ダンスも歌も芝居も、とてもよく訓練されているのが分かる。テンポが良いし、隙がない。大道具も洗練されていたなあ。 あの様な大がかりなセットが組めたらどんなことでも出来るなあ~。メチャクチャお金がかかっている。しかし、 お金の無いちぇちでも出来ることをと、あたしゃある部分を、ちゃっかり今度のオペラに採用させてもらう事に決めたのだ。 転んでもただでは起きない、、、って、たとえが悪いなあ~~。
隣で、陶酔していた87歳の女性は、一体ホントは何を思いながら観てたのかしら?ねえ~。若かりし頃の、胸のときめきだったのか、、 、はたまた、過ぎ来し方の時間の早さだったのか、、、聞かぬが花で、ひたすら「良かったねえ」と言いつつ帰路につく。途中「どうだった?」 と娘からの電話に、素直に興奮して報告している母の声を聞きつつ、ここんとこ一番の親孝行ホームラン!と、 内心晴れ晴れとしていた本日のおみっちゃんではあった!
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