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2006年5月12日 (金)

日常に戻れず、、、。

 頑張って時差を解消しようと、夕方からスポーツジムに行くも、いざ寝ようとするとどんどん目がさえて来て眠れない。睡眠薬代わりに「アリア集」やら「短歌の本」など出してきても一向に眠くならないばかりかもっと頭がさえてくる感じだ。やむなく3時半に入眠剤を飲み、何とか眠る。寝起きは悪くないが、これを続けていると体調がどうにかなりそうだなあ。不思議と風邪は古い薬が効いたのかましになってきたが、、、。

 さて、NY二日目の朝はゆっくり起きてみんなでホテルの側のセルフのイタリアンへ。食欲がない、、とか言いつつ、まあ、朝から食べるわ食べるわ!食材が珍しいと言っては取り、日本の野菜をどう調理してるのか?と言っては取り、フルーツからヨーグルトコーヒーミルクとトレーに乗りきらないほど盛り上げて、それでも大体1200〜1500円くらいだ。ブランチと思えば安いと、妙な言い訳をしながらむしゃむしゃむしゃ。殆ど残さず食べきった。噂通りベーグルサンドに鶏肉やら野菜を挟んだ物は美味しかったなあ。意外だったのはどれもこれも薄味なのだ。そこで、4人で本日の行動作戦会議。今日は一日乗り放題の地下鉄バスカードがあるので、出来るだけこれを使って移動しようと意見がまとまり、早速出発だ。とりあえずメトロポリタンミュージアムでしょうと、地下鉄に乗ったは良いが、どうもイマイチ路線が把握できない。ま、違うところに出ればこうしてこの公園を横切ればいいじゃん!?と出した結論が良かったのか悪かったのか、、、、とにかくでっかい公園で、横切るったってあ〜た、道はくにゃくにゃ、方向音痴の私だけでなく、しっかりしてそうなお方まであやしくなってきた。途中リスがちょろちょろお出迎え。名前も知らない大きな鳥が飛んできたり、美しい花や木々に感嘆の声を上げていたのも歩き始めて1時間くらい。段々真剣に出口を探そうと言う気になってくる。色んな人に訊いても勿論英語のため、聞き取り方がそれぞれで、まあ大体こっちだろうと(よくもまあ、これだけ似たような人が集まったもんだ)多少の無駄を覚悟に歩いていくとようやくどんぴしゃりとお目当ての建物の裏に出た。そこまでで疲労困憊状態の私。さて、どれだけ絵が鑑賞できるか心許ない。最近絵を描き始めたK女史は観る気満々で、それにつきあえない人は自由行動を取ることに。しかし、最初は一緒に行動しているとあれ?どこかでお会いした人が、、、?と私とK。あちらは知ってるような知らないような曖昧なお顔でどちらからともなく会釈を交わす。すれ違いざま私が思い出した「あ!失礼しました。一方的な知り合いでした。テレビで良く拝見する方ですね!?」というと、「まあ、そうですか?こちらこそこれからもご贔屓に!」とにっこり。銀髪のショートヘアーの中年の女性。未だにお名前が思い出せないのだが、ニュース番組なんかで有名なお方だ。いやあ、さすがニューヨークだわねえ、色んな人が来てますねえ、と言いつつ歩みを進めると「フルメール」の有名な絵の前に。繊細で美しい光と線にはホントにうっとりした。他にも沢山の教科書に出ているような絵があって、もう感動につぐ感動だ。イタリアで宗教画ばかり見たのと違って、溢れんばかりの才能がこれでもかと飾られている。たっぷり観賞した後、地下のゴーギャンやゴッホ、セザンヌなどを見ていると小腹が空いて、「ねえ、お茶でもしない?」と私がMKを誘う。「ええよ」と付き合いの良い彼女はコーヒーだけ。ところが私はやっぱり少しでも固形物が食べたい。おあつらえ向きのセルフの店はこれが又何もかもおいしい。多めの野菜とフルーツにグレープフルーツジュースをたっぷり飲んだら又元気に!で、夜のオペラ「ローエングリン」に備えてホテルでシャワーすることに。バス停でバスを待つ間に先ほどの銀髪女性と又バッタリ。「よくお会いしますね」と声を交わし、ついでにインタビューさせて貰った。何でも、毎年地球上を満遍なく旅して自分の目で見たことを話すようにしている、とか。なるほど、こんな仕事も大変だ。その方の説によると、メト美術館よりもっと良い美術館があるという。今通るから居る間に是非いらっしゃいと言う。今回のニューヨークは知り合いのピアニストがオーケストラと競演するので聴きに来ているんですという。まあ、私達も実は、、、としっかり宣伝も忘れない。情報のお礼を言って別れホテルで一風呂浴びてからさあ今度はメトロポリタン歌劇場だ。しっかしなあ、ローエングリンだからなあ、、、寝るだろうなあ、、、と予想したとおり、長い前奏曲の真ん中あたりで早くもコックリ。あわわ、折角来てるのになんちゅうことや、と思ったが、右も左も同じく睡魔と闘ってる模様。ま、しゃあない。良い音楽は眠いもんだから。
でも、ソプラノは期待していたほどでなく、地元の人には人気があるという歌手だなあ、これは。私がひかれたのは素晴らしい美術。舞台の作り方には歴史を感じた。きっと主要な大道具は倉庫にそのまま仕舞まっておけるという恵まれた環境なんだろう。
 実はこの日の最高の時間はこの後に訪れた。Mご夫妻と今回の同行者一同がメトの近くのレストランで夕食をとろうということになり、計6人で繰り出した時のこと。テーブル付きのちょいと歯が出た「トムクルーズ」似のボーイさんとじゃれ合いながらものすご〜く楽しい夕食をとれたのだ。心を許しあった友人が美味しい物を食べながら、観賞した舞台についてああでも無いこうでも無いと口角泡を飛ばす勢いで好き勝手に喋るのはほ〜んとに楽しかった。何を言っても無礼講。最初は多すぎるかと心配したワインのボトルがいつの間にか増えている。たっぷり喋りたっぷり飲んで食べて笑って、外に出れば丁度心地よい夜風のサービス。生きてて良かった!と思える瞬間だった。な〜んて楽しい旅だろう!みんなに感謝!ニューヨーク万歳!

 

 

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