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2005年9月27日 (火)

カルメン公演の後。

 みんな日常に戻り、つい2,3日前のことが夢のようだとメールが来る。全くその通り。溜まりに溜まっていたやるべき事が津波のように押し寄せてくる。右へ左へと払いのけながら時を乗り切っているが、今夜の岡山帰りのフェリーでは吐き気がし始めた。久しぶりの船酔いだ。ふ〜っ。
 二日間見に来られたM氏はカルメンの指輪に疑問を持たれたようだが、くしくもそれについては出番を控えた暗い舞台袖で、私が数人に解説?した部分だ。「カルメンは悪女?はたまたホセへの愛情は完全に冷めていたの?」という疑問符に「そうは思わない。その証拠に最後まで彼から貰った指輪をはめていたじゃないの?」と答えていた。実際、本当に嫌いなら、というか別な人を愛したら、女は指輪なんかとっくに捨てるだろう。今度の琵琶湖でのオペラ「ステッフェリオ」だって、指輪をしていない妻に不信感を抱く、というものだ。カルメンが敢えてあの最後で指輪をはずし彼に投げ返す、というやり方は、どんな演出家でも変えることの出来ない部分で、その意味するものはカルメンの「女心」そのものの表現だろう。カルメンが自分だけのことを考える女なら、とっくに指輪を捨てていると思う。自分たち二人は住む場所が違うということをホセ以上に理解しているために、別れるほか無いと決心した女、それにトランプの暗示が加味されての究極の選択だろう。今回の演出ではカルメン自らナイフに身を投げるのだが、それもありだと思う。最後の演技指導がイマイチ劇的ではなかったが、それがあの演出家の味なんだろう。
 それにしても友人達は私がどれだか分からなかったそうだ。あまりに化けすぎていたか!それにある友人なんか「一番太い人を探した」んだそうな。そりゃあ無理よ。今回ばかりは私も負けてたひとが何人かいらしたんだからあ〜。プン!
 感想が次々と入ってくるが、言葉がハッキリしなかったとソリストも合唱も批判の的に。やっぱり日本語は難しいのだ。

 

 

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