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2003年5月18日 (日)

徳島は晴れていた。

 短歌の会の人達6人で、徳島文化の森美術館に。期待した以上に素敵なところだった。建築が面白いし、名前の通り、美術館、図書館、博物館、野外劇場にアスレチック、読書公園まであった。本日はクリムトなど分離派展をやっていてなかなか面白かった。何が良いって「自由自在」。押さえ込まれていたモノが吹き出したような絵を見ると、反骨精神だけでなく、思いを描くということの自由さに、全て芸術は自由が無くては、つまらないと改めて思う。誤解をされるかも知れないが、ある絵などは、真っ白いなが〜いひげを持つ年寄りの神父が、若いグラマーな全裸女性(何故か羽帽子とクツはつけていたなぁ)にひげを取られ、にやけているという構図。女性がそのひげを足の間に挟んで挑発しているあたり、どうやら宗教家の信念を揶揄するモノのようである。野外にも面白い彫刻があった。黒いベンチに全身真っ白い女性像が置かれている。まるで昼の亡霊のように。私は、ちゃっかりその横に座って写真を撮って貰う。出来上がるのが楽しみ。常設展も良かったが名前を知らない人のを見て気が付いたのは、日本人のモノはどこか力が入りすぎていて、良い作品なんだけど、しんどい。偏見でなく外人のものは、肩の力が抜けたセンスのある楽しい作品ばかり。多分国民性か?
 帰りに大坂峠に立ち寄り、海の見える見晴らしの良い展望台に、元東大総長を務めた南原繁氏の碑を見る。ここにも「ふるさと」を思う心があった。睡眠不足がたたり、往復の車中は優しい仲間達の思いやりで、妨げられることもなく眠りこけていたが、降り立つとそここかしこに新緑が萌え、近場の観光もなかなかのものであった。
こんな吟行なら毎月でも行きたいなあ。

 

 

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